一般注記意思決定過程に関する柔構造モデルの構成及び解析法についての平成16年度の主な研究成果は次の通りである。1.知覚(perception)情報を許容する最適停止問題についての平成15年度の研究成果をマルコフモデルに発展的に応用して,状態推移行列に関する知覚情報をファジィ集合を使って表現した知覚マルコフ決定モデル(perceptive Markov decision model)を構築した。この知覚モデルに対して、割引率のある場合及び平均利得基準の場合に対する最適見積り値(知覚値、perceptive value)を求めるファジィ最適方程式を導出して,その特徴付けと計算方法を確立した。2.集団(グループ)意思決定過程の柔構造性において重要な要素の一つは,個人の意思の統合(aggregation)の方法の一般化である。ここでは,一般化された平均(J.Aczel(1948))を評価基準とする最適停止問題を,定式化して、その解析法を検討した。その結果、これを一般効用関数を持つ決定問題に同値変換することにより動的計画法の手法が適用可能となり、具体的に最適解を見出すことができることを示した。3.推移確率行列に対応するパターン行列を導入し、その演算を通して多重連鎖型のマルコフ決定伊過程の状態をいくつかのcommunicating classとtransient classに分割し,逐次近似法を用いて最適政策を発見する構造的アルゴリズムを開発した。これは構造的に柔軟性をもつ決定モデルの研究にとって重要な結果である。これらの研究成果の一部は,国際会議(The 6^<th> International Conference on Optimization : Techniques and Applications, Ballarat, Australia : Dec.9-11,2004),研究会(数理研など),数学会(2005年3月,...)
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平成15年度~平成17年度科学研究費補助金(基盤研究(C))研究成果報告書
研究種目:基盤研究(C) 研究種目コード:320
研究課題番号:15540105
審査分野:一般 区分コード:03
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)