談 no.131

• Material Type: 図書
• ISBN: 9784880655741
• Title: 談 no.131
• Title Transcription: ダンヒャクサンジュウイチ
• Author/Editor: 正木 晃 著・文・その他; 石飛 道子 著・文・その他; 彌永 信美 著・文・その他
• Author Heading: 正木 晃 マサキ アキラ; 石飛 道子 イシトビ ミチコ; 彌永 信美 イヤナガ ノブミ
• Publication, Distribution, etc.: 公益財団法人たばこ総合研究センター; 水曜社 (発売)
• Publication Date (W3CDTF): 2024-11-01
• Extent: 112p
• Extent (production): 112p
• Place of Publication (Country Code): JP
• Text Language Code: jpn
• Note (Binding Information): 判型 : B5
• Target Audience: 一般
• Note (Content): Cコード（販売対象） : 一般; Cコード（発行形態） : 全集・双書; Cコード（内容） : 哲学
• Price: 800
• Data Provider (Database): 出版情報登録センター : 出版情報登録センター（JPRO）

• Summary, etc.: 特集 空と無 「色即是空、空即是色」、日本人なら誰もが知る『般若心経』の一文だ。 仏教教義を示すことばのなかで、たぶん最もよく知られた文だが、意外にもその概念の解釈をめぐっては、今日でも議論がたえないという。学界の共通理解といえるようなものさえほとんど存在しないのが現状だと宗教学者の彌永信美氏は...
• Author introduction: 正木 晃 早稲田大学オープンカレッジ講師、専門は宗教学。 著書に『「ほとけ論」:仏の変容から読み解く仏教』（春秋社 2021）、『マンダラを生きる』 （角川ソフィア文庫 2021）他石飛 道子 北星学園大学非常勤講師、札幌大谷大学特任教授、専門はインド哲学 著書に『古代インド論理学の研究:ブッダ・龍...

Table of Contents

〈空の多様性〉

「空という泡沫(あぶく)」

正木晃（早稲田大学オープンカレッジ講師、専門は宗教学）

「世界は泡沫、まぼろしのようだ」という。「泡沫」はあぶくであり、いずれは消えるものである。「まぼろし」とは当人は存在すると思っているが、じつは存在していなかったという仮象のことをいう。つまり、「無」が「空」であるというわけだ。

世界が空であるとすれば、その世界に属する自己（自我）もまた空であり、自我が空であるであるということは、死もまた空ということで、恐れるに足らずということだ。