一般注記1冊
27cm
本館には2種類の『君則』を所蔵している。『君則』(KW156/4)は著者を近藤篤としている。近藤篤は六之丞,西涯との呼ばれた儒学者であった。宝暦9年(1759)に30俵3人扶持で学校附中小姓になり,この年に江戸で,池田宗政の嫡子治政の読書の相手をしている。また安永7年(1778)4月には池田治政の嫡子斉政の師範役となり,斉政に読書の手ほどきをしている。池田治政と近藤篤との関係は治政が家督を相続する前からで,『君則』の著者が近藤篤であれば『君則』を治政へ献呈したという説は十分成立しうる話である。しかし『君則』(KW156/1/1〜3)と岡山大学附属図書館池田家文庫の『君則』(リールNO.TREー007)とにはいずれも著者と治政への『君則』献呈の言及はない。(文責:岡山県立図書館)