一般注記11冊
25cm
書写資料
幕末維新期の岡山藩士牧野権六郎(まきのごんろくろう)(1819〜69)が書き残した記録や書き写していた資料などを、後に「牧野権六郎遺墨集」として表紙を付けて整理したもの。一・四・五・七・九の元の表紙には、「牧野氏蔵書印」・「成憲謄写」・「牧野成英」の朱印と「明治己巳年後改」の書き込み、朱書と墨書の番号があり、二・八・十は「成憲謄写」の朱印が欠けている。十一・三・六には書き込みも朱印もないが、十一の巻頭と巻末に「牧野氏蔵書印」・「成憲謄写」の朱印があり、三・六は異筆と思われる。成憲は牧野権六郎の名、「明治己巳年」は明治2年(1869)、権六郎の没年であり、整理したのは牧野成英と考えられる。各冊に収録されるのは下記の表題の資料。「一」東陽居士著夜航余話・振起文武策・伏見宮様御内某之女菫子建白。「二」雨夜燈湯浅(常山)先生抜書・雑書五六ヶ条品々。「三」嘉永五年(1852)福田新開書類書抜。「四」勅書類・烈士遺事。「五」艮斎(ごんさい)間話・青標紙抜萃(武家諸法度付勤向申合令条)・天保十二年(1841)五月十六日御口上達覚。「六」仙石家騒動記。「七」別段風説書和蘭国・乙丑年四月十七日於江戸御達・庚申漫筆。「八」土佐人異人斬殺之事・長士歎願書・石見国戦闘記浜田侯御届書・福山侯御届・擬某氏伺書・薩州功罪判案・長薩開兵記聞他・コロネル。「九」交易始末発端秘書・辰八月八日伊勢守殿御渡評議御下書面・亜魯英仏四州盟約書和解・中外新聞抜書。「十」事蹟撮要・守四門両戸之策・壬戌戸田越前守より被差出候書付・使長備忘・野州大平山義挙始末聞書・太平日誌他。「十一」武学拾粋巻三。(文責:岡山県立図書館)