一般注記type:Other
小児病棟における総体的な医療安全認識と安全看護活動の重要性を調査し、実習記録における学生自身のヒヤリ・ハット内容をまとめることにより、安全管理の視点で小児看護学教育の具体的改善の一資料とすることを目的とした。小児看護学実習を終えた看護学科3・4年次生計111名(回収率94.8%)を対象に調査した結果、92.8%の学生が実習前に患者の安全に関する教育の必要性を感じていたが、安全に関する看護教育を受けた経験のある者は32.4%と少なかった。多くの学生が小児病棟における医療安全認識の必要性を感じており、自分に不利益となる事象に消極的で不安を抱く学生は、ネガティブな考え方を持つ傾向にあった。安全に留意した看護活動の重要性に関する質問内容を8つに分類すると、〔感染予防〕〔投薬時の注意点〕〔輸血時の注意点〕〔損傷予防〕において90%以上の学生が重要と答えていた。ヒヤリ・ハット内容において、多くの学生が転倒・転落の可能性、点滴チューブの絡まり、点滴抜去の可能性、ケガの危険性などをあげていた。病棟実習1日目のヒヤリ・ハット事例件数が最も多く、日が経つごとに減少していた。学生が適度な緊張感を維持し、早期に患児の全体像を把握した上で個別性を考慮した事故予防対策を行えるよう、学生指導を行う必要がある。
カラー図版あり
identifier:http://reposit.sun.ac.jp/dspace/handle/10561/1515
一次資料へのリンクURLhttp://reposit.sun.ac.jp/dspace/bitstream/10561/1515/1/H29%e3%82%b7_hayashida.pdf
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