一般注記type:Other
本研究は、観光名所を擁しながら離島・過疎地の部分も抱える地方観光都市―佐世保市を例に、佐世保市公共交通網の現実状況にあった「地方型」MaaSとは何かを考察することを目的とする。そこで、まず、MaaSの定義に関する国内外の先行研究を収集し、地域特性を重視する日本版MaaSの意味について整理した。つぎに国内外のMaaSの先進事例を集め、国別地域別の整理を行い、海外におけるMaaS関連の新規参入者と既存交通事業者間の関係変化、政策介入のあり方などについて分析を行った。そして、佐世保市内の公共交通網の現状と課題を把握するため、佐世保市の「市民意識調査」「地域公共交通網形成計画」「地域公共交通持続化実施計画」および佐世保市公共交通に関する主な先行研究のサーベイを行い、市内主要観光スポットのアクセス状況の現地調査を実施することで市内公共交通の現状と課題の整理を行った。結論としては、従来の鉄道とバス、バスとタクシー等のような交通モード間の連携を強化することで、アナログ式のMaaSを導入することが可能である。さらに、市民の生活交通需要及び国内外の観光交通需要により柔軟に対応しうるバランスの取れた新たなモビリティサービスの実践方法をアナログMaaSの中で模索し、交通需要を集約することで、環境に配慮した住みやすい魅力的な低炭素地方都市づくりに導くことが可能であろう。
identifier:http://reposit.sun.ac.jp/dspace/handle/10561/1907
一次資料へのリンクURLhttp://reposit.sun.ac.jp/dspace/bitstream/10561/1907/1/R3%e4%bd%908_wei.pdf
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