一般注記type:Other
Schnorr署名は,代表的なディジタル署名であり,これまでに理論的な安全性評価がされてきた.一方,ディジタル署名の利活用を考えた際,「A) 大量ユーザの公開鍵が攻撃者に知られた状況においても安全であること」と「B) 鍵や署名データの長さを決定するパラメータを短くしても安全であること」の両立が望ましい.A)について,Kiltz, Masny, Panは,Schnorr署名のMU-EUF-CMA(Multi-User Existential Unforgeability under Chosen-Message Attack)について議論されてきた.一方,B)の保証に関して,Fuchsbauer, Plouviez,Seurinは,近年,Algebraic Group Modelと呼ばれるセキュリティモデルに限定した場合,Schnorr署名は「緊密な安全性」を達成できることを示された.しかし,これらの結果が両立できるかどうかは未解決問題であった.本研究では,Schnorr署名のMulti-User Securityと緊密な安全性の両立可能性を分析し,両立不可となる一種の状況証拠を示した.
identifier:http://reposit.sun.ac.jp/dspace/handle/10561/1985
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