タイトル(掲載誌)福井大学 重点研究成果集2011 ー明日への挑戦ー
一般注記福井県北部の農業地帯を貫流する観音川を対象として,水質の改善が求められる北 潟湖の水質環境に対する面源汚染からの環境負荷物質の流出に関する地域特性を把握することを目的 に休耕期における河川水質調査を行った.その結果,河川水中の有機物(COD)ならびに全窒素(TN) の濃度は,下流地点において湖沼水質基準を超過していた.一方,河川中流域においては,自然浄化作 用により負荷量が抑制されていた.全リン(TP)濃度と懸濁物質(SS)との間に相関はなく,調査期 間におけるTP の負荷源は土壌粒子由来ではなく家庭排水であると評価した.また,いずれの水質項目 についても下流域で上昇傾向があり,これは要因の一つに汽水湖である北潟湖の潮位変動による湖水の 遡上であることを示唆した.これらの結果から,河川中の環境容量を超過するような負荷物質の削減を 行うために,負荷源からの流出負荷量と流出時期の把握が重要である.
福井大学平成22年度重点研究「競争的配分経費(若手研究者支援)」
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