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書誌情報
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- 資料種別
- 規格・テクニカルリポート類
- 著者・編者
- 船越, 正康
- 著者標目
- 出版年月日等
- 2004-03
- 出版年(W3CDTF)
- 2004
- 並列タイトル等
- 科学研究費補助金実績報告書 基盤研究(B)(1)
- 対象利用者
- 一般
- 一般注記
- 出版タイプ: NAtype:Working Paper本研究では、児童の個性理解とクラス指導のため用いられた心理データ30年分を活用して、児童期の心身発達に関する法則性を体育心理学研究の視点から明らかにした。毎年1回、6年間の内田・クレペリン(UK)精神検査記録を残した卒業生2829名中、UK関連分析可能者2737名:98%、UK平均曲線化可能者2196人×6回=13176曲線を基に、個性別・精神健康度別出現率と学年別平均曲線を求め、統計処理と曲線理論に基づく解釈を試みた。その結果、(1)全学年を通じて女児の精神発達が男児を凌駕し、自然発達の中にも精神的健康の高低差が認められ、順調な発達と変動幅の大きな発達差が個性の違いによって分かれていた。(2)社会的に高い評価を受ける子の精神的健康水準は高いのに対して、低い評価を受ける子の心的エネルギー水準は低く、不健康徴候が低学年から一貫して認められた。とくに、発達阻害や不適応行動を示す子どもの気力不足と意欲の減退が著しかった。(3)学業ばかりでなく芸術や運動に秀でた子の精神健康度は高く、中でも学業と運動の双方に秀でた子の水準が最も高かった。(4)進学競争を体験する児童には明らかにプレッシャーがかかり、5年次に不調徴候が拡大した。しかし、プレッシャーを受けても高健康児は安定しており、精神的健康水準の低い児童は不調徴候の拡大が著しかった。体育心理学の中のUK法適用研究は心身相関論を立証する事例が多い。本研究における児童期の発達特徴も同様であり、身体の大小や導動の優劣をはじめとする身体的対比特徴は精神発達と並行して健・不健が分かれていた。児童期の教育は、自助努力によって解決できない個性的特徴を理解すると同時に、工夫と努力によって精神的健康を高めるための環境整備が、低学年次から課題となる。