昆虫界における光学活性な視物質発色団の生成代謝経路に関する研究

• 資料種別: 文書・図像類
• タイトル: 昆虫界における光学活性な視物質発色団の生成代謝経路に関する研究
• 著者・編者: 関, 隆晴
• 著者標目: 関, 隆晴
• 出版年月日等: 1995-03
• 出版年（W3CDTF）: 1995-03
• 並列タイトル等: 平成6年度文部省科学研究費補助金 [一般研究(C)]研究成果報告書
• 本文の言語コード: jpn
• 件名標目: 昆虫; 視物質発色団; 3-ヒドロキシレチナール; ショウジョウバエ; 光学異性体; 生成代謝経路; 高速液体クロマトグラフィー; 光学分割
• 対象利用者: 一般
• 一般注記: type:Working Paper; 1.昆虫界における視物質発色団としての3-ヒドロキシレチナール(3-0H-RAL)の光学異性体分布3-0H-RALを視物質発色団として利用する昆虫の複眼中の3-OH-RALの光学異性体を調べた。その結果、トンボ目、半翅目(セミ)、脈翅目(ウスバカゲロウ)、鱗翅目(チョウ、ガ)、双翅目・長角亜目(カ)、双翅目・短角亜目・直縫群(ミズアブ)ではすべて、(3R)-3-OH-RALのみが使われており、植物界由来の(3R)-3-OH-キサントフィルを直接利用していることが示唆された。ところが、双翅目・短角亜目・環縫群(ハナアブ、ショウジョウバエ、クロキンバエ、寄生バエ)では、(3S)-3-0H-RALが選択的に視物質発色団として利用されており、(3S)-3-0H-B-イオノン環を代謝的に生成して視物質発色団として利用されており、(3S)-3-OH-B-イオノン環を代謝的に生成して視物質発色団として利用していることが示された。2.ショウジョウバエにおける(3S)-3-OH-RALの生成飼育ショウジョウバエのレチノイド源として使われる黄色コーンミールにはルテイン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチンが1:0.5:0.1の割合で含まれており、レチノイドは検出されなかった。次に、イースト培地にall-trans形レチナールあるいはB-カロチンを加えて飼育した際、ショウジョウバエが水酸化反応によって合成する3-OH-RALの光学異性体を検討したところ、all-trans形3-OH-RALにおける(3S)体の割合は、all-trans形レチナールを与えた場合には約95%、B-カロチンを与えた場合には約90%といずれも高い特異性で(3S)体が生成されることが示された。一方、ll-cis形3-OH-RALにおける(3S)体の割合は、レチナールを与えた場合ほぼ100%であったのに対し、B-カロチンの場合は約95%となり、レチノイドを出発物質とするときとカロチノイドを出発物質とするときでは視物質発色団の生成代謝経路に違いのあることが示唆された。
• 関連情報（NCID）: BN11206692; https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN11206692
• 連携機関・データベース: 国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース（IRDB）（機関リポジトリ）; https://irdb.nii.ac.jp
• 提供元機関・データベース: 大阪教育大学 : 大阪教育大学リポジトリ