一般注記国文学研究資料館
『李矯百廿詠』『芸文類聚』『初学記』などの類聚編纂物七種と『和漢朗詠集』及び『分類語彙表』(国立国語研究所編,フロッピー版,平成6)の共通する漢字の語彙を典籍ごとに比較したところ, 「分類用概念語彙に使用される語句は,少ないものでもその四分の一が,多いものではその半数が現代日本でも使用されていること」, 「一致する語彙は,自然景物・年中行事・人事関係の語彙に集中している……など」がわかったという報告がある[注1]。『枕草子』もまた一種の類聚編纂物である。「オントロジ」(知識概念木)や「部類標題」(分類概念語彙)の語は使用されていなくとも,分類意識や類纂という視点での研究は既に行われている。類聚的章段と和歌文学との比較研究,あるいは諸本間の比較研究がその中心といえようが,本稿ではまず初段を取り上げ,上野理氏の論[注2]を中心に先行研究の紹介・再検討を行い,諸氏が個々に指摘されてきたことの融合をめざしたい。その中で, 「部類標題語彙の継承性」と『枕草子』の関わりの一端も,明らかになるものと思われる。
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identifier:2004-03
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