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書誌情報
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- 資料種別
- 文書・図像類
- 著者・編者
- 河合 , 久
- 著者標目
- 出版年月日等
- 2010-03
- 出版年(W3CDTF)
- 2010-03
- 本文の言語コード
- jpn
- 対象利用者
- 一般
- 一般注記
- 米国では高校と大学とのスムーズな接続を目指す取組が進んでいるが、高校生が高校在籍中に大学の単位を取得できるプログラムに焦点を絞り、プログラムの普及の実態を把握し、その利点と課題とを洗い出した。研究により明らかになった主なものは、以下の3つである。(1) 高大接続プログラムには様々なものがある。dual enrollmentに相当するプログラムを、州によってはconcurrent enrollment、Running Start、Double Up、Post-Secondary Enrollment Options(PSEO)、Senior Year Plus、College Nowなどと呼んでいる。用語の定義をしっかり押さえておく必要がある。(2) 高校と大学の接続を捉えるためにはコミュニティ・カレッジの存在は重要である。トランスファー(単位移行)が広く認められている米国においてコミュニティ・カレッジは高校と4年制大学の橋渡しの役を果たすことがあるが、職業専門コースを多く持つコミュニティ・カレッジは、高校のアーティキュレーションの主な契約相手である。(3) ウェブサイトのdual enrollmentやdual creditについてのHandbookとかGuidebookの増加はプログラムの普及度を示している。また、従来型のプログラムだけではなくオンラインで大学の単位を取得する高校生も増えてきた。米国の高大接続プログラムの調査から日本での高大接続を進める上で重要になりそうな事柄は、以下のことである。(1) 高校と大学との連絡調整役プログラムの意味や取り決めを生徒はもちろん教職員や生徒の保護者に分かりやすく、しっかり伝える役を果たすコーディネーターは、高校と大学との連絡調整役として欠かすことができない。(2) 教科内容の基準づくりどのような内容が大学レベルと言えるのか、評価基準をどのようにするのか、高校と大学の先生が良く話し合い、両者が納得することが大切である。(3) 職能開発教師の研修の場を設けて、常に資質の向上の機会を与える必要がある。生徒の学力向上には教員の質の向上は欠かせない。(4) プログラム参加者のデータの蓄積と分析高校で取得した大学の単位は、大学入学後に取得する単位よりも劣るのではないかという声もある。そのような意見に反論するにしてもきちんとしたデータがなければ反論は不可能である。(5) 単位の通用範囲高校で取得した大学の単位は、より多くの大学で通用するようにすること。多数の大学が関与することではじめて大学レベルの内容とはどのようなものかといった議論が大学間で必要になり、コミュニケーションが活発になる。
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