並列タイトル等わたりばたいせき
中小河川改修事業(万之瀬川)に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書 ; 6
一般注記渡畑遺跡は,A地点(調査区北側)とB地点(調査区南側)に分けられ,本報告書はA地点の調査報告及びB地点の縄文時代中期から晩期までの調査結果を掲載している。
本遺跡では,縄文時代中期の遺物として春日式土器,阿高式土器、それに後期の主体となる指宿式土器が多数出土した。また、隣接する芝原遺跡で検出された足形土製品と接合する足首部の土製品が出土しており、これはほかに類例のない資料である。
縄文時代晩期の遺物では、入佐式土器と黒川式土器の深鉢、浅鉢が出土した。さらに漁撈具として利用されたと思われる「組み合わせ銛」の可能性が高い鋸歯縁石器など、当時の生活文化を知る上において貴重な石器が出土した。
古墳時代以降については、A地点で近世の畠跡と思われる約3,600㎡に広がる畝間状遺構や、古銭などの遺物が検出された。
B地点においては、多量の成川式土器,古代の土師器や須恵器、中世の青磁や白磁が出土したが、これらは来年度刊行する第二分冊掲載予定である。
DOI10.24484/sitereports.22673
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