並列タイトル等あぶくまひがしどうろいせきはっくつちょうさほうこく
荻平遺跡(3次調査);小田原遺跡
一般注記[荻平遺跡(3次調査) 要約]
荻平遺跡は縄文〜平安時代の複合遺跡で、宇田川上流域の河岸段丘面突端部に立地する。
発掘調査は平成19年度から実施し、第1次調査では縄文時代中期初頭・平安時代の集落跡を確認している。
平成20年度の第2次調査では、縄文時代前期後葉の集落跡を確認し、長軸長約11mの大型住居跡を検出している。
また、平安時代の遺物として石帯が2個出土し、平安集落の性格・構成員等を考える上で重要な発見があった。
今回の第3次調査では、縄文時代前記初頭(花積下層式並行期)の集落跡を確認した。
[小田原遺跡 要約]
小田原遺跡は相馬市西部の山間部に所在し、宇田川流域の河岸段丘上に位置する遺跡である。
遺跡中央より北部の5,400平米の範囲について調査を実施した。丘陵の裾に当たる部分で、全体的に北から南へ下る斜面である。
調査の結果、調査区中央部からは、平安時代の鍛冶炉跡と竪穴住居跡などが確認された。
鍛冶炉は鉄の精錬に関するもので、出土鉄滓の分析などから、隣接する小田原B遺跡との関連も示唆される。竪穴住居跡はこれに伴うものと思われ、短期間での建て替えが行われている。鉄生産に関する一連の遺構群と考える。
また、縄文時代の焼土遺構も集中して検出され、異なる時期での遺構の集中が見られる区域であった。
調査区東側からは、縄文時代晩期の土坑・溝跡が確認された。遺構内外から縄文土器が多く出土した。
土器の出土状況などから、調査区外の北側に該期の集落の存在が窺われる。
今回確認された遺構は、その縁辺部である可能性が高い。
DOI10.24484/sitereports.23375
一次資料へのリンクURLhttp://sitereports.nabunken.go.jp/files/attach/39/39129/23375_1_%E9%98%BF%E6%AD%A6%E9%9A%88%E6%9D%B1%E9%81%93%E8%B7%AF%E9%81%BA%E8%B7%A1%E7%99%BA%E6%8E%98%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E5%A0%B1%E5%91%8A.pdf
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