並列タイトル等かみごうおかのはらいせき
天明三年の浅間山泥流に埋もれた麻畑・水田・家屋 / 八ッ場ダム建設工事に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書 ; 16
一般注記[上郷岡原遺跡 要約]
本報告書は、平成13(2001)年から始まった調査の内、平成14(2002)年に実施した上郷岡原遺跡発掘調査の報告である。但し、今回は1面の天明三(1783)年浅間山泥流被災面と中近世以前の2面の内、縄文時代住居6軒と縄文時代遺物を除いた報告を行った。今回の報告区は、?区・?区・?区である。?区の調査面積は、3,319?である。?区1面では、畑4区画及びその畑に付随する円形平坦面25基が検出された。また、板碑を伴う1号集積1基も検出されている。?区2面では、中近世の土坑1基が検出された。?区の調査面積は、2,674?である。?区1面では、畑8区画及びその畑に付随する円形平坦面15基が検出された。さらに、道3条及び掘立柱建物1棟が検出された。?区2面では、主に中近世の掘立柱建物4棟・土坑48基・ピット14基が検出された。?区の調査面積は、6,045?である。?区1面では、畑14区画・円形平坦面5基・四角形平坦面5基・水田6枚・井戸1基・道3条・掘立柱建物4棟・便槽6基・石組遺構2ヶ所・建物2軒等が検出された。この内、2号建物では、建築部材が良好な状態で検出されている。?区2面では、平安時代竪穴住居5軒・竪穴状遺構12基・焼土48基・土坑墓13基・火葬跡1基・掘立柱建物14棟・便槽13基・馬屋1基・石組遺構1ヶ所・土坑237基・ピット343基等が検出された。1面の畑からは、大麻の植物遺体が検出されており、この地域で昭和30年代まで栽培されていた麻の栽培開始時期が確実に江戸時代にまでさかのぼることが判明した。
DOI10.24484/sitereports.26469
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