殿平古墳・長畑山古墳

• 資料種別: 文書・図像類
• タイトル: 殿平古墳・長畑山古墳
• 著者・編者: 川崎,真二; 曽根,猛; 山田,繁樹
• 著者標目: 川崎,真二; 曽根,猛; 山田,繁樹
• 出版事項: 公益財団法人広島県教育事業団
• 出版年月日等: 2015-01-16
• 出版年（W3CDTF）: 2015-01-16
• 並列タイトル等: とのひらこふん・ながはたやまこふん; 中国横断自動車道尾道松江線建設に伴う埋蔵文化財発掘調査報告 ; 40
• タイトル（掲載誌）: 公益財団法人広島県教育事業団発掘調査報告書
• 巻号年月日等（掲載誌）: 68
• 掲載巻: 68
• 本文の言語コード: und
• 対象利用者: 一般
• 一般注記: [殿平古墳 要約] 古墳は吉舎町の中心地を西に流れる馬洗川の南側の丘陵頂部に立地する円墳である。規模は直径7.5ｍ程度で南側を円弧状の溝によって墓域を区切っている。埋葬施設は箱式石棺が１基で，石棺の組み方も石材を横長にするなど，近隣の石棺と比べると古い様相がみられる。遺物が出土していないが，築造年代は他の調査例と比較して古墳時代中期頃と考えられる。 [長畑山古墳 要約] 長畑山古墳は横穴式石室を埋葬施設とする直径が約11ｍの円墳で，殿平古墳とは谷を挟んだ西側の丘陵斜面に立地している。古墳は西から東へ傾斜する斜面に南側を開口部として築造されている。石室の規模は，現存長約6ｍ，幅は奥壁側0.8ｍ，開口部側が約1.2ｍの規模で，奥壁側から南側へ1.7ｍ付近で縦長に使用した立石があり玄室と羨道との境と考えられる。 出土した遺物は須恵器が中心で石室内から杯身・杯蓋・高杯・椀・?・長頸壺・短頸壺・提瓶，土師器の高杯・椀，鉄鏃・刀子，耳環，管玉，ガラス玉，土製小玉が出土している。出土量が多く，追葬による撹乱以外に後世の盗掘を受けていないと考えられる。埋葬回数は３回と推定でき，古代に再利用されている。築造時期は須恵器の形態からは時期的な大差はみられず，概ね6世紀後半から7世紀を中心に築造・追葬が行われたと考えられる。 鉄鏃は遺存状況が良好で，関が棘状の形態を有する鏃が半数以上を占めており，この時期の特徴を示す貴重な調査例である。 墳丘盛土の除去中に石室の東・西から遺物が配置された状態で出土している。東側は須恵器高杯・蓋・杯・椀・提瓶などを円形に配置した状態。西側は土師器甕と須恵器の杯身・平瓶を並べた状態であった。特に平瓶は底の接合部を丁寧に取り外し，平瓶の横に置いた状況で出土している。いずれも土を盛る前の祭祀の形態を示していると思われる。
• DOI: 10.24484/sitereports.27698
• 一次資料へのリンクURL: http://sitereports.nabunken.go.jp/files/attach/46/46333/27698_1_%E6%AE%BF%E5%B9%B3%E5%8F%A4%E5%A2%B3%E3%83%BB%E9%95%B7%E7%95%91%E5%B1%B1%E5%8F%A4%E5%A2%B3.pdf
• オンライン閲覧公開範囲: 限定公開
• 関連情報（NCID）: BB17776112; https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB17776112
• 連携機関・データベース: 国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース（IRDB）（機関リポジトリ）; https://irdb.nii.ac.jp
• 提供元機関・データベース: 奈良文化財研究所 : 全国遺跡報告総覧