東谷風穴蚕種貯蔵所跡調査報告書

• 資料種別: 文書・図像類
• タイトル: 東谷風穴蚕種貯蔵所跡調査報告書
• 著者・編者: 飯島,義雄; 田村,公夫; 堀口,真太郎
• 著者標目: 飯島,義雄; 田村,公夫; 堀口,真太郎
• 出版事項: 中之条町教育委員会
• 出版年月日等: 2022-03-25
• 出版年（W3CDTF）: 2022-03-25
• 並列タイトル等: あずまやふうけつさんしゅちょぞうしょあと ちょうさほうこくしょ; 群馬県吾妻郡中之条町国指定史跡荒船・東谷風穴蚕種貯蔵所跡
• 巻号年月日等（掲載誌）: 4
• 掲載巻: 4
• 本文の言語コード: und
• 対象利用者: 一般
• 一般注記: 本報告書は、中之条町教育委員会が平成３０年度から令和２年度に実施した東谷風穴蚕種貯蔵所跡発掘調査まとめの報告である。 出土部材から建屋構造を復原推定した建築図を作成した。この建物の復原調査から建屋は、蚕種貯蔵期後の種子貯蔵期のものであるが、建屋全体としての構造形式は蚕種貯蔵のものとほぼ同じである。当建物の用途は蚕種孵化の抑制から種子発芽の抑制と異なっていくが、建屋に求める低温環境の機能は同じであり、建屋は蚕種貯蔵期の構造形式を示すものといえる。 石積みと建屋との関係について残存する天端を観察した。昭和26 年の写真と残存する築石と天端の状況から石積み北東角端部の礫とその南方の礫は写真と同様であることが確かめられた。その両者の上面が連続しほぼ同じ平坦面上にある。建屋下屋土台設置は、平坦な礫を並べ、その上にモルタルを充填し、圧着した状況が見てとれる。また、接合した平坦なモルタルは出入口に打設されたものと考えられる。 出土遺物には蚕種貯蔵及び種子貯蔵に係わる金属製容器を中心に、絹笠明神像・重量計等がある。金属製容器を22 分類し観察した。蚕種貯蔵に関する容器には、トタン製箱状容器の蓋の天板に「蠶種貯藏箱 吾妻風穴合資會社 四十四年度」と墨書された蚕種貯蔵期開設直後に使用されたことが示される。また、同様の容器の蓋に「ひのき不要種子」「すぎ□□種子」とチョーク書き例があり、身とともに種子貯蔵期に蚕種貯蔵容器が使用されていたことがうかがえる。種子貯蔵に関する容器の蓋はネジ式で、蓋と本体の間にはゴムパッキンを用いて密封する。また、容器内に乾燥剤を入れた円筒状容器がある。種子貯蔵には、種子を乾燥させ、容器内を密閉し低温で保存する方法が行われていたことが分かる。
• DOI: 10.24484/sitereports.115735
• 一次資料へのリンクURL: http://sitereports.nabunken.go.jp/files/attach/45/45634/115735_1_%E6%9D%B1%E8%B0%B7%E9%A2%A8%E7%A9%B4%E8%9A%95%E7%A8%AE%E8%B2%AF%E8%94%B5%E6%89%80%E8%B7%A1%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E5%A0%B1%E5%91%8A%E6%9B%B8.pdf
• オンライン閲覧公開範囲: 限定公開
• 関連情報（NCID）: BC14181998; https://ci.nii.ac.jp/ncid/BC14181998
• 連携機関・データベース: 国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース（IRDB）（機関リポジトリ）; https://irdb.nii.ac.jp
• 提供元機関・データベース: 奈良文化財研究所 : 全国遺跡報告総覧