並列タイトル等ダツリュウ コスト ニ カンスル ヒアリング チョウサ ノ チュウカン ホウコク ト モンダイテン
Datsuryu kosuto ni kansuru hiaringu chosa no chukan hokoku to mondaiten
タイトル(掲載誌)KEO discussion paper. G : 『アジア地域における経済および環境の相互依存と環境保全に関する学際的研究』
一般注記type:text
概要日本では、硫黄酸化物の排出は、大気汚染防止法などによって厳しく規制されている。このため、ある基準となる量以上の燃料を使用する事業所においては、LNGなどの硫黄分を含まない燃料を使用するか、排煙脱硫装置を稼動させてSOxの排出量を抑制している。このような日本の状況と対照的に、発展途上国の多くは、SOxの排出抑制が政治課題にあがりながら、その費用が障害となるなどし、環境政策が遅れているのが現状である。本研究は、脱硫設備を稼動させるためにどの程度の費用が必要となるか明らかにしようとするものである。調査では、企業に直接ヒアリングすることによって実際の稼動状況を把握し、物量ベースでどのような資源がどれくらい投入されているか明らかにしようとした。これにより、発展途上国での脱硫アクティビティーに必要となる現地での費用を推計することが可能となる。さらに、脱硫アクティビティーによって副生される物質の質と量も調査し、その副産物の有効利用の可能性を研究する基礎資料を提供することも視野に入れている。本論文は、2つの部分で構成されている。第1には、四日市地域の工場に対するヒアリングを行い、日本の脱硫技術での「費用」を明らかにしようとした。それにより、プラントコストと運転費用を詳細に調査し、脱硫の「費用」を推計した。第2には、中国精華大学の徐旭常教授とのディスカッションを通じて、中国の環境対策の現状を調査した。徐教授を中心とする研究グループは、中国独自の脱硫技術を開発し、小規模なボイラーに比較的安価な脱硫装置を設置して運転する試験をかさねている。ここでは、ディスカッションを通じて、中国の環境問題に対する基本認識を確認するとともに、徐教授が行っている脱硫技術の開発の現状をまとめた。
表紙上部に"日本学術振興会未来開拓学術研究推進事業複合領域「アジア地域の環境保全」"の表示あり
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)