並列タイトル等Keo モデル II ノ ナイヨウ : ホウテイシキ タイケイ ノ スイテイ オヨビ モデル ノ テスト
Keo moderu II no naiyo : hoteishiki taikei no suitei oyobi moderu no tesuto
一般注記type:text
本稿1では,KEOモデルⅡ の実証化にあたっての方程式体系の具体的な特定化および,そのパラメターの推定について述べることにする.また,最後に,モデルの経験的妥当性をトータル・テストならびにファイナル・テストによってチェックする.また,KEOモデル∬ の具体的な記述は,モデルの実際の運行,解法に即して行うことにする.モデルは,次に示すブロックごとに逐次的に解かれ,全体の需給がバランスするまで繰り返し解かれることになる.短期供給ブロック産業別資本ストック,就業者数,ならびに財の供給量を所与として,年間労働時間が決定される.決定された年間労働時間と時間当り賃金率を所与にして,国産財の供給価格と需要価格(国産一競争輸入複合財の価格)が,供給関数群および輸入シェア関数群を連立することによって決定される.分配ブロック短期供給ブロックで決定された諸変数を所与として,産業別の付加価値額が決定され,家計外消費支出,雇用者所得,純間接税支払額,営業余剰に分配される.金融ブロック短期供給ブロックで決定された産業別産出額と貨幣供給額を所与として,貨幣需要関数から利子率が決定される.米国サプモデル分配ブロックで決定された名目国内総生釐,金融ブロックで決定された名目金利を所与として,米国のIS=LMマクロモデルが解かれる.その際,日米間の財貨サービスに関する貿易収支が決定され,この貿易収支と日米金利格差から円・ドル為替レートが決定される.需要ブロック上記各ブロックで決定された諸変数を所与として,マクロ消費関数,マクロ投資関数からマクロの家計消費支出,民間固定資本形成が決定され,数量一価格コンバーターを通じて財別の最終需要量が決定される.労働市場の順位均衡モデルこれまでのプロセスで決定された,実質国内総生産,民間最終消費支出デフレーター,産業別就業者数,産業別平均労働時間が与えらると,集計概念の労働市場の順位均衡モデルによって平均の実質賃金率が決定される.短期供給ブロックで初期値として与えられた財別供給量と需要ブロックで決定された財別需要量から算定される超過需要量,為替レート,平均実質賃金が,許容誤差範囲内に収束したことをもって,体系が短期的に均衡したとみなされる.さらに,民間資本形成がストック化され,次期の産業別資本ストックが決定され,モデルはダイナミックに運行していくことになる.以下,各ブロックごとに方程式体系とその推定結果を述べることにする.
DOI10.14991/004.00000033-0001
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連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)