並列タイトル等ヒガシアジア ノ ツウカ・キンユウ キョウリョク : ヒガシアジア キョウドウタイ ト ヒューマン セキュリティ ノ ハッテン ニ ムケテ
Higashiajia no tsūka kin'yū kyōryoku : Higashiajia kyōdōtai to hyūman sekyuriti no hatten ni mukete
一般注記type:text
東アジアでは貿易や企業進出など実需面で活発な経済取引が行われており、域内貿易はすでに5 割を超えている。だが、これまで世界貿易機関(WTO)のもとで多角的貿易の自由化を重視してきたため、地域レベルでの貿易自由化・統合へ向けた動きは進んでいない。1999年のWTOシアトル閣僚会議の失敗を契機として、域内で貿易統合の数が急速に増えているが、それも東アジア地域全体ではなく、二国間あるいは東南アジア諸国連合との自由貿易協定にとどまっている。一方、1997年から1998年にかけて東アジアでは金融・通貨危機を経験したが、それ以来、危機の再発防止のための管理体制を改善すべく地域金融協力が進展している。経済危機の際に外貨を融通し合う金融協定とアジア債券市場の育成については政策対話と一定の成果がみられる。このことから、欧州のように貿易統合から通貨・金融統合へと順に統合を進めるのではなく、反対に通貨・金融統合から始めるべきとの見解が高まっている。本稿では、東アジア共同体の形成および域内におけるヒューマンセキュリティの確立において重要な鍵を握る通貨・金融協力に注目し、関連する重要なイシューを展望し、日本に期待される役割についても論じる。
21世紀COEプログラム「日本・アジアにおける総合政策学先導拠点」
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