並列タイトル等コノエ イエヒロ オヨビ コノエ イエヒサ ナド コノエケ レキダイ トウシュ オ チュウシン トスル、キンセイキ ドウジョウ カダンシ ノ ケンキュウ
Konoe Iehiro oyobi Konoe Iehisa nado Konoeke rekidai tōshu o chūshin tosuru, kinseiki dōjō kadanshi no kenkyū
Study of the history of the waka [31-syllable Japanese poems] written by Iehiro Konoe and Iehisa Konoe.
一般注記type:text
平成30年度は江戸時代中期の公卿・近衞家久の自筆和歌資料を調査するため、ほぼ一と月に一度の割合で公益財団法人陽明文庫(京都市右京区)へ伺った。家久の自筆和歌資料、すなわち『家久公御詠草』と呼ばれている資料群はこれまでほとんどが未調査の状態で伝来していると思われ、そのために全容が明確でなく、まず最初にどの程度存在するのかなど、およその全体像や点数を把握することにつとめた。結果、目録上では少なくとも1083点の存在が確認できた。次いで資料を1点ずつ撮影し、同時に翻刻も進めて行った(総歌数は未だ詳らかではない)。4月は5点、5月は9点、7月は8点、8月は9点、9月は2点、10月は4点、12月は2点、1月は2点の調査を済ませた。函架番号順にまとめられている資料群は、はじめのうちは百首和歌のように1点の資料で膨大な歌数を有しているものが多い。間違い等のないように、そして貴重な原典を傷つけることが決してないように、慎重に進めていった。本研究はまだ緒についたばかりである。
『家久公御詠草』は、これまで調査してきた『家凞公御詠草』とは異なり、点数も歌数も桁違いに多いと考えられるが、文庫より継続して調査させていただく御許可を頂戴しているので、次年度も当面は1点ずつ撮影と翻刻を進めて行くことになる。そして将来的には、昨年2月に上梓した拙著『近衞家凞公御詠草—翻刻と研究—』(古典ライブラリ-)の続編として、家久の詠草もまた公刊して、近世期における和歌研究の一端を担えるような内容の研究書の発兌を目指していきたいと考えている。
なお、本年度は陽明文庫での調査日に合致した日に限り、毎月1度開催される「茶湯研究会」(京都市)にも参加することができた。本研究会は現在、家凞の言行録である『槐記』の内容について議論、検討しているが、和歌に関わる記事も少なからず存在し、本研究を行う上で、極めて有益な見解を得られることが多々あった。
This research into the Waka [31-syllable Japanese poems] of Iehisa KONOE, who was one of the nobles of the Edo era, held monthly at the YOMEI Library in Kyoto, which is known as KONOE family's library and has preserved about 1083 original documents written by Iehisa. This included taking their photographs and reprinting them.
一次資料へのリンクURLhttps://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php?koara_id=2018000005-20180312
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)