並列タイトル等J.S. ミル『ジョセイ ノ レイジュウ』ノ ケイセイシテキ ケンキュウ
J.S. Miru "Josei no reijū" no keiseishiteki kenkyū
A study on the development of John Stuart Mill's Subjection of women
一般注記type:text
本研究ではJ.S.ミルの『女性の隷従』の形成を考察した。成果としては先ず慶應義塾大学経済学研究科に博士論文として提出された『J.S.ミルにおける文明社会と女性——『女性の隷従』の形成と発展——』があげられる。本論文は『女性の隷従』の形成と発展を、同時代の思想の文脈や、ミルの主要著作の綿密な各版対照によって重層的に解明することを目指したものである。本論文を構成する主要部分は主要学術誌や学会・研究会において発表されてきたものだが、それらを有機的に統一する視座を確立するという点において、学事振興基金によって与えられた資金が大いに役立った。
また本研究のもう一つの成果として、博士論文を構成する一章を査読つき英文学術誌に投稿する準備が整ったことが挙げられる。当該論文では、ミルの政治思想を古代との連続性において理解する内外の通説に対して、むしろミルが古代とは区別された近代の政治社会特有の問題（とりわけ女性と黒人の政治的無権利状態）に注目していたことを明らかにした。英文校正会社より返送され次第、Utilitasなど定評ある英文学術誌への投稿をすすめる予定である。
The aim of this research project is to elucidate the formation and development of J.S.Mill's Subjection of Women from a historical perspective. There are two outcomes mainly due to this fund. One is my Ph.D thesis, and the other is an english article which is partially extracted from the first one. Subjection has been regarded as one of the origins of modern feminism, but its historical context and position among his other well-known works have not been studied as a whole. My thesis will be the third, as far as I have known, monograph on this topic in the world, when published.
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連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース（IRDB）（機関リポジトリ）