タイトル(掲載誌)平成19(2007)年度 科学研究費補助金 特定領域研究 研究実績の概要 = 2007 Research Project Summary
一般注記金沢大学人間社会研究域歴史言語文化学系
研究代表者、分担者、協力者が、スキタイの活動した地域であるイラン北西部、トルコ東部などを訪れて、その時期の関連する遺跡を調査した。イランでは、デーラマン地方のマルリク、ジャラリィエ、ガレクティ、アルデビル近郊のシャーリエリ-メシュキンシャフル、ウルミヤ湖北のバスタム、ウルミヤ湖畔のヤニク・テペ、ディンハ・テペ、ギョイ・テペ、ハサンルー、そしてジヴィエを見ることができた。トルコ東部のヴァンでは、ウラルトゥの遺跡であるヴァン・カレ、チャヴシュ・テペ、アヤニスなどを踏査した。またテヘランの考古学博物館やアンカラのアナトリア文明博物館を訪れて、関連する遺物も調査した。シリアにおいては、ビシュリ山系において調査されているガーネム・アリやルジュン・ヘダージュなどを調査し、また他の重要な遺跡も見学することができた。今回の調査で、ハザンルー、ジヴィエなどの遺跡において、石積みやその上に築かれた煉瓦からなる建築物を見るととができた。特にジヴィエの城砦を調査できたのは特筆すべきことである。またウラルトゥの城砦の立地、石積み、建築の特徴などもある程度了解することができた。これらはスキタイ侵入当時の西アジアの状況を知るために必須のものである。またシリア、ビシュリのルジュン・へダドジュにおいては、セム系初期遊牧民のものと考えられる右積みの墓を見学することができたが、これはモンゴルの石積みのヘレクスルなどとも一脈通ずるところがある。また博物館における調査では、とりわけジヴィエ遺宝の一部や、ハサンルー出土の金製鉢をイラン考古学博物館で精査できたのが、我々の研究にとって有益であった。
研究課題/領域番号:18025001, 研究期間(年度):2006 – 2007
出典:「北方ユーラシア遊牧民部族社会の考古学的研究」研究成果報告書 課題番号18025001(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18025001/)を加工して作成
一次資料へのリンクURLhttps://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=53900&item_no=1&attribute_id=26&file_no=1
関連情報https://nrid.nii.ac.jp/ja/search/?kw=60000353
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18025001/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)