タイトル(掲載誌)平成16(2004)年度 科学研究費補助金 萌芽研究 研究概要 = 2004 Research Project Summary
一般注記金沢大学人間社会研究域学校教育系
本研究の目的は、地理教育におけるモバイルGISの有用性を、その活用方策とともに解明することであった。このため、(1)「地理教育におけるモバイルGISの活用領域の検討」、(2)「地理教育に必要なモバイルGISの機能等の検討」、および(3)「モバイルGISの実際の教育現場での試行」を行った。それぞれの具体的な作業内容と成果は以下の通りであった。(1)昨年度に引き続き、国内外での諸資料や調査、関係者へのヒアリングに基づいて、調査・検討を試みた。特に高校生等の空間認知について調査を行い、その結果から、モバイルGISの典型的な活用領域として「身近な地域の調査」に着目、内容の精査を行った。また、モバイルを含めたGIS利用に関する教育現場での課題等についても把握を試みた。(2)主にディスクトップ・コンピュータで用いられてきたGISの現行機能を再点検し、野外での地理教育利用における機能の絞り込み、モバイルGISの機能等の検討を試みた。その結果、地理教育における「身近な地域の調査」に有効なものとして、主に土地利用調査用の中機能をもったモバイルGISの開発を進めた。また、その際ハードとしてはパソコンのみならず、携帯電話の活用も探った。(3)モバイルGISを地理教育の場で実際に利用することを試みた。その際、適用対象としては、まず大学教育における野外実習などからスタートし、それを初等・中等教育に展開することを考えた結果、人文地理学(実習)や社会科・地歴科教育といった、大学の教員養成学部での授業で、モバイルGISの活用実験を行った。以上の結果、従前のような紙地図と調査票を利用した調査方法と比べて、モバイルGISを利用した方法は、単に作業効率性や情報共有性のみならず、調査者の興味・関心を高めるなどの効果から、地理教育において高い有用性があることを解明できた。
研究課題/領域番号:14658017, 研究期間(年度):2003 – 2004
出典:「モバイルGISの地理教育利用に関する研究」研究成果報告書 課題番号14658017(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-14658017/)を加工して作成
一次資料へのリンクURLhttps://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=54154&item_no=1&attribute_id=26&file_no=1
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=20176332
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-14658017/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)