タイトル(掲載誌)平成16(2004)年度 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究概要 = 2004 Research Project Summary
一般注記金沢大学附属病院
前立腺癌においてアンドロゲン受容体(AR)の働きは極めて重要である。我々は、まず、ARの前立腺癌細胞内でのARの局在を調べるために、ARのN末側にEGFP蛋白を融合させた蛋白質を発現させるプラスミドを構築した。当初、ARのN末を30アミノ酸欠失させたARを用いてARの発現および活性をルシフェラーゼアッセイで調べるところであった。しかし、このプラスミドはDHT存在の有無にかかわらず全くPSAのプロモータ活性を全く誘導しなかった。ところが、PSAプロモータの変わりにMMTVプロモータを用いて同様の実験を行うと、MMTVプロモータ活性はDHTにより誘導された。このためさらにN末を欠失させたAR、完全なN末を含むARを発現するプラスミドをPCRにて作成し、PSAプロモータ活性を調べたところ、完全長のARを発現するプラスミドのみDHTによってPSAプロモータ活性が誘導された。以上のことから、ARのN末30アミノ酸の領域にプロモータ特異的に発現を誘導する領域があることが示された。この約30アミノ酸に結合する蛋白質の同定をbacteria-two hybrid法を用いて行うためにbacteriaで30アミノ酸を発現するベクターを作成した。現在、それを用いて可能性のあるクローンを100遺伝子クローン化した。また、できあがった完全長ARを発現するEGFP融合プラスミドをラットの前立腺癌細胞株R3327H-G8-A1にG418を用いて安定導入を試み、ARの蛍光を発する安定導入株を樹立した。
研究課題/領域番号:15790848, 研究期間(年度):2003 – 2004
出典:「前立腺癌におけるアンドロゲン受容体の動態・構造解析」研究成果報告書 課題番号15790848(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15790848/)を加工して作成
一次資料へのリンクURLhttps://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=54832&item_no=1&attribute_id=26&file_no=1
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=70345619
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15790848/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)