タイトル(掲載誌)平成11(1999)年度 科学研究費補助金 奨励研究(A) 研究概要 = 1999 Research Project Summary
一般注記金沢大学医薬保健研究域薬学系
1. アデニン3-オキシド誘導体を経て8-オキソアデニン誘導体であるaplidiamineを合成するためのモデル実験として,アデニン3-オキシドまたはそのN(6)-ベンジル体をメチル化して得た3-メトキシアデニンまたはそのN(6)-ベンジル体を,水酸化ナトリウム水溶液で処理したところ8-オキソ体ではなく2-オキソアデニン誘導体が得られた.この結果から3-オキシド誘導体を経由する方法は8-オキソアデニン誘導体の合成法とはならないものの,2-オキソアデニン誘導体の新規合成法となることがわかった.2. 8-オキソアデノシンを出発物質としてN(6)位の位置選択的アルキル化,Dimroth転位,塩酸による加水分解を行うことで8-オキソアデニンヌクレオシドとなるaplidiamineの9位リポシル体を合成することができた.この9位リポシル体の塩酸による加水分解では8-オキソアデニンのみを与え,aplidiamineを得ることはできなかった.一方,8-オキソアデノシンに代え2'-デオキシ-8オキソアデノシンを出発物質に用いて同様に処理することにより,8-オキソアデニン誘導体であるaplidiamineを合成することができた.さらに,NMR解析によりaplidiamineの構造についてこれまで考えられていた双性イオン構造は誤りであることがわかった.
研究課題/領域番号:10771244, 研究期間(年度):1998 – 1999
出典:「異常塩基対形成能をもつ8−オキソアデニンヌクレオシド類の合成」研究成果報告書 課題番号10771244(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-10771244/)を加工して作成
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=80251932
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-10771244/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)