タイトル(掲載誌)平成13(2001)年度 科学研究費補助金 特定領域研究(C) 研究概要 = 2001 Research Project Summary
一般注記金沢大学がん進展制御研究所
アポトーシスと選択的スプライシング制御機構との関連を検索するために、アポトーシス誘導に応じたアポトーシス関連遺伝子のアイソフォーム発現パターンの変化、及びそれに附随したスプライシング制御システムの変化、とりわけRNAポリメラーゼII(PolII)最大サブユニットC-末端領域(CTD)のリン酸化状態の変化を解析した。HeLa及び293Tヒト培養細胞に、アポトーシス誘導刺激としてエトポシド添加またはUV照射処理を行い、それに附随した複数のスプライシングバリアントを持つことが知られているアポトーシス関連遺伝子(Bcl-x、Caspase 2、Caspase 9、Mcl-1、Apaf-1)のアイソフォーム発現パターンの変化をRT-PCRにより経時的に解析した。同時に、CTDのリン酸化状態の変動を、部位特異的なリン酸化を認識するモノクローナル抗体を用いウエスタンブロットによって検出した。更にスプライシング因子及びCTDをリン酸化することが報告されているMAPKの発現の変化をウエスタンブロットによって検討した。調べたアポトーシス関連遺伝子のアイソフォーム発現パターンは、今回検討したアポトーシス誘導刺激によっては大きな変動を示さなかった。一方ある線量以上の紫外線照射によってCTDリン酸化の量的・質的変動が観察され、更にPolII最大サブユニットの選択的な分解が観察された。一方エトポシド処理によってはPolIIの特異的分解は観察されなかった。現在、アポトーシス誘導時にApaf-1遺伝子のプロモーター近傍及び選択的スプライシングを受けるエクソン近傍で転写/プロセシングに関与している因子及びCTDのリン酸化状態の変化を、クロマチン免疫沈降法(ChIP)によって検索している。
研究課題/領域番号:13216041, 研究期間(年度):2001
出典:「アポトーシスにおけるスプライシング制御」研究成果報告書 課題番号13216041(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-13216041/)を加工して作成
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=00218851
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-13216041/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)