タイトル(掲載誌)平成19(2007)年度 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究概要 = 2007 Research Project Summary
一般注記金沢大学附属病院
子宮内膜癌におけるエストロゲン合成酵素の発現に関して追加検討した。子宮内膜癌組織と正常子宮内膜組織において、Northern blottingを用いて17 beta hydroxysteroid dehydrogenase(HSD)type 1およびtype 2の発現量を検討した。RT-PCR法にては、子宮内膜癌では正常子宮内膜に比べHSD typelが高発現しておりHSD type 2の発現量は低かったものの、Northern blottingにては両者の発現に明確な差は認めなかった。また、子宮内膜癌組織と正常子宮内膜組織のホモジネートに3^H-E1を添加して産生される3^H-E2および3^H-E2を添加して産生される3^H-E1をHPLCおよび再結晶法により分離・精製して測定した(17β-HSDの活性の測定)。結果は還元型17β-HSDの活性(E1からE2への転換)および酸化型17β-HSDの活性(E2からE1への転換)ともに子宮内膜癌組織と正常子宮内膜組織とで差を認めなかった。さらに、子宮内膜癌に対する性ステロイド阻害剤・拮抗剤の基礎的実験も施行した。アロマターゼ阻害剤、Steroidsulfatase(STS)阻害剤、MPA、タモキシフェンの腫瘍抑制効果について、子宮内膜癌細胞株(HHUA細胞、Ishikawa細胞、OMC-2細胞、HOUA-1細胞)を用いて検討した(Anchorage independent colony formation assay)。Ishikawa細胞およびOMC-2細胞ではアロマターゼ阻害剤、STS阻害剤、MPA投与によりコロニー形成能が低下し細胞増殖能の抑制がみられた。またHHUA細胞においてはSTS阻害剤およびMPA投与で、HOUA-1細胞ではSTS阻害剤投与で細胞増殖能の抑制がみられた。
研究課題/領域番号:18791145, 研究期間(年度):2006 – 2007
出典:「子宮内膜癌におけるエストロゲン合成酵素の発現・制御の解析」研究成果報告書 課題番号18791145(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18791145/)を加工して作成
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=90377383
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18791145/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)