タイトル(掲載誌)平成18(2006)年度 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究概要 = 2006 Research Project Summary
一般注記独立行政法人国立病院機構,
アトピー性皮膚炎(AD)患者27例と健常人17例より採取した末梢血を採取し、フローサイトメーターによって、NK細胞表面上の活性化・不活性化マーカー(CD8,CDI6,CD27,CD56,CD57,CD94,CD95)発現に関して、2重染色解析を行った。その結果、AD患者ではNK細胞上の不活性化マーカーであるCD57の発現レベルと発現率が低下し、活性マーカーであるCD27の発現率が上昇している傾向が見られたが、統計学的な有意差は認めなかった。その他の各活性化・不活性化マーカーに関しては、AD患者と対照との間に差を認めなかった。次に、棚動物モデルとされる慢性接触皮膚炎モデルにおけるNK細胞に関する解析を試みた。繰り返しハプテンを塗布する慢性接触皮膚炎モデルでは、遅延型反応から即時型反応へのシフトに伴って、病変局所のサイトカイン環境がTh 1パターンからTh2パターンへと変化することが明らかにされている。そこで、今回、野生型マウスを用いた慢性接触皮膚炎モデルにおいて、2種の実験を行った。(1)マウスの末梢血を採取し、フローサイトメーターによって、NK細胞表面上の活性化・不活性化マーカー発現に関しての2重染色解析を行った。その結果、全てのマーカーに関して、多少のばらつきは認めたものの、モデルマウスと対照との間に有意差は認めなかった。(2)慢性接触皮膚炎モデルの誘発相において、7日おきに2回、マウス尾静脈より抗NK 1.1抗体を投与し、NK細胞機能をブロックした。それによって、Th2への偏位が抑制されるかどうかに関して検討する目的で、マウス末梢血中のIL-5およびIFN-γ濃度を測定したが、モデルマウスと対照との間に有意差は認めなかった。
研究課題/領域番号:16790630, 研究期間(年度):2004 – 2006
出典:「アトピー性皮膚炎とそのモデルマウスにおけるNK細胞の解析」研究成果報告書 課題番号16790630(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-16790630/)を加工して作成
一次資料へのリンクURLhttps://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=54754&item_no=1&attribute_id=26&file_no=1
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=60303301
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-16790630/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)