タイトル(掲載誌)平成17(2005)年度 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究概要 = 2005 Research Project Summary
一般注記金沢大学附属病院
本研究の目的は、樹状細胞を用いた免疫治療を施行した悪性脳腫瘍患者における治療前後の遺伝子発現の変化についてc DNAマイクロアレイ法を用いて解析し、本治療に抵抗性を示す宿主免疫応答抑制機構を解明することである。現在、凍結保存された上記検体より、total RNAを単離し、^<33>Pでラベルされたc DNAプローブを作成の準備中である。手術時に得られた組織を用いた免疫組織化学検討にて、樹状細胞を用いた免疫治療前および治療後における腫瘍内浸潤CD8陽性Tリンパ球数は、樹状細胞治療後は治療前に比べ約30倍に増加していた。しかし、腫瘍の拒絶に至るには、腫瘍内浸潤CD8陽性Tリンパ球数の増加は不十分であり、腫瘍細胞が分泌するtransforming growth factor-β (TGF-β)によりCD4+Th細胞による抗腫瘍サイトカイン(IL-2,IL-4,IFN-γ,TNFα)の産生が抑制されていたり、glioma細胞が発言したFas ligandによりエフェクター細胞であるCTLをアポトーシスにさせ、抗腫瘍免疫を抑制しているといった機序が考えられる。今後、cDNAマイクロアレイを用い、遺伝子解析樹状細胞を用いた免疫治療前後における遺伝子の発現の変化を解析する予定である。免疫組織化学法用に、一個のパラフィンブロックに200サンプルの組織を抱埋し、切片を作成することが可能な組織マイクロアレイを作成する予定である。
研究課題/領域番号:15790762, 研究期間(年度):2003 – 2005
出典:「脳腫瘍に対する免疫治療に伴う遺伝子発現のcDNAマイクロアレイ法による解析」研究成果報告書 課題番号15790762(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15790762/)を加工して作成
一次資料へのリンクURLhttps://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=54804&item_no=1&attribute_id=26&file_no=1
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=40324074
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15790762/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)