タイトル(掲載誌)平成23(2011)年度 科学研究費補助金 奨励研究 研究概要 = 2011 Research Project Summary
一般注記金沢大学理工研究域
・研究目的野草の「からむし」に群れる、体長4~5cm重さ0.7g程度の毛虫「フクラスズメ」は葉を食している時に外敵を察知すると体を揺さぶり威嚇を行う。この時の振動が他の毛虫に伝播し、あたり一面の「からむし」が同期して自励振動をしているように見える。本研究では、一匹の毛虫の振動メカニズムを解明すると共に複数の毛虫の同期振動のメカニズムを分析し、小型加振器による同期型多点加振の開発に応用する事を目的とする。・研究方法毛虫の発生が8月下旬であり、毛虫の同期振動をビデオ(新規)撮影するため、野草の「からむしが密集する場所を確保すると共に一部を採取してプランタで育成した。毛虫を採取して「からむし」を与え、茎に加速度ピックアップ(新規)を取り付けて威嚇振動をする時の振動数を求めた。・研究成果撮影したビデオを分析した結果、毛虫は頭を重力方向に向け、楕円を描きながら振り子運動をして威嚇振動をすることが分かった。また、一匹の毛虫が振動することで、数匹の毛虫が同期しながら威嚇振動をする引き込み現象を確認した。この時の振動数を周波数分析器(既設)で求めた結果、7.6Hz~7.8Hzで振動していることが分かった。次に、簡単な片持ちはり系の同期振動装置を製作し、一カ所をバイブレータで加振(10Hz)することによって、異なる場所で固有振動数が約10Hzの振動系が同期して振動することを確認し、引き込み現象発生の可能性を示すことができた。今後は数カ所で同期振動を確認出来る装置を考案して製作をしたい。
研究課題/領域番号:23917002, 研究期間(年度):2011
出典:研究課題「毛虫の強調振動を応用した同期型多点加振器の開発」課題番号23917002(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-23917002/)を加工して作成
一次資料へのリンクURLhttps://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=56307&item_no=1&attribute_id=26&file_no=1
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=23917002
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-23917002/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)