タイトル(掲載誌)平成22(2010)年度 科学研究費補助金 奨励研究 研究概要 = 2010 Research Project Summary
一般注記金沢大学附属病院
【目的】従来、IVR装置の線量評価は自動輝度調整機構により、半価層測定による実効エネルギーの算出は困難あった。我々が開発した半価層測定器と測定用ファントムを用いて北陸地区のIVR装置の線量分布と実効エネルギーを調査し、施設間および装置間の線量の違いの要因について検討した。【方法】我々が開発した半価層測定器と測定用ファントム(銅2mm+アクリル5cm)を用いて、IVRポイントにおける線量および半価層を測定した。線量計として蛍光ガラス線量計(GD-302M)を用いた。測定対象は北陸地区の5施設15装置とした.検討項目は1.線量と実効エネルギーの関係、2.手技の違いと線量と実効エネルギーの関係、3.診断とIVR時の違い、4.心臓におけるCAG、PCI、ABL時の違い、5.透視と撮影の違い、6.装置間での線量と実効エネルギーの関係【結果】1.心カテ時の透視線量は施設間で最大2倍の差が見られた。また、実効エネルギーと線量は高い相関を示し、エネルギーが高い施設の線量は少なかった。冠動脈造影の線量では最大6.4倍の差が見られた。透視と同様にエネルギーと線量に高い相関が認められた。特に、付加フィルタの使用により線量は違った。頭部・腹部の透視では線量と実効エネルギーに高い相関が見られたが、それ以上に管電圧やパルス数の設定に施設間、装置間で差が見られた。DSAの線量には最大3倍の差が見られたが、実効エネルギーと相関はなかった。透視では付加フィルタを挿入しているが、撮影時にはほとんどの装置、施設で使われていなかった。また、透視・撮影の設定管電圧が70kVと80kVに分かれた。【考察】付加フィルタは透視時では使用されているが、撮影時は抜かれていた.被曝低減には透視時0.4mmCu、撮影時0.2mmCuの付加フィルタを入れる必要性がある.また、DSAの線量は施設間で大きく違うため、標準化の必要性がある
研究課題/領域番号:22933005, 研究期間(年度):2010
出典:研究課題「北陸地区の血管造影およびCT検査における患者被ばく線量の調査」課題番号22933005(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-22933005/)を加工して作成
一次資料へのリンクURLhttps://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=56309&item_no=1&attribute_id=26&file_no=1
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=22933005
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-22933005/
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