タイトル(掲載誌)平成22(2010)年度 科学研究費補助金 奨励研究 研究概要 = 2010 Research Project Summary
一般注記金沢大学技術支援センター
1.研究目的割型に紐の結び目経路を形成し,その経路に紐を導入して結び目を得る方法を用いた結索装置において複雑な結び目を結ぼうとすると,割型に形成する紐導入経路長が増大するため,導入する紐の物性によっては紐導入が困難となり,またテール長も増大する.本研究では,紐物性や経路形状と紐導入性能の関係を解析し結索装置の性能向上を目指すとともに,テール長短縮方法の解明を行う.2.研究方法(1)型合わせ面の両面に試験経路を加工した両掘型,片面に加工した片掘型各13種の製作と,蝶結び経路を持つ割型の外注製作実施.(2)試験用紐5種の曲げ剛性,動摩擦係数,紐吸引時の紐抗力測定の実施.(3)製作した試験型と割型及び試験用紐を用いた紐吸引導入試験実施による管路内流量,圧力,紐導入性能の測定.(紐導入性能については客観的数値を求める手法の発見に至らなかったため,目視,感触と言った主観的データを数値化し指標とした.)(4)割型の結び目空間にロッドを挿入してのテール長短縮実験の実施.3.研究成果試験経路における片掘り(断面□8mm),両掘り(断面○8mm)の紐導入性能比較では,優劣を示すデータは得られなかった.しかし,蝶結び割型においては片掘り(断面□8mm)が優れるという結果を得た.この結果から,紐導入性能の優劣は、断面形状に起因するところは少なく,型合わせ面において経路曲がり部分を緩やかな傾斜で繋ぐ経路設計が可能であるかが起因しているものと推測された.紐物性と導入性能の関係では,曲げ剛性・動摩擦係数については今後更なる試験・解析が必要と思われるが,紐吸引時の紐抗力は抗力が大きい紐ほど吸引性能が高い傾向にあることが判明した.またテール長に関してはロッド操作により20%程度の短縮が可能であることが判明した.
研究課題/領域番号:22917017, 研究期間(年度):2010
出典:研究課題「蝶結び結索装置の経路形成技術及びテール長短縮技術の開発」課題番号22917017(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-22917017/)を加工して作成
一次資料へのリンクURLhttps://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=56318&item_no=1&attribute_id=26&file_no=1
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=22917017
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-22917017/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)