タイトル(掲載誌)平成21(2009)年度 科学研究費補助金 奨励研究 研究概要 = 2009 Research Project Summary
一般注記金沢大学附属病院
【研究目的、何をどこまで明らかにしようとしているのか】申請者らは、これまでの研究において、米国Biotissue社の羊膜コンタクト(ProKera^<[○!R]>:以下プロケラとする)の評価(装用感)について開発者のTseng博士らと共同実験を行った。その結果、プロケラ装用者は異物感を強く訴えることが明らかとなり、その原因はプロケラの羊膜支持部が硬い素材であるポリメチルメタアクリレート製である可能性が示唆された。本研究では、羊膜支持部の素材を柔らかく改良した(ポリカルボネート製)のプロケラ(以下ソフトポロケラとする)の開発と、ソフトプロケラ装用眼における視機能及び装用感を評価することであり、それらはプロケラ装用により羊膜移植を施行されたレシピエントの術後の視機能や快適さを考える上で、臨床的にかつ今後の眼科再生医学において極めて重要と考えられる。【研究方法・計画】本研究に同意を得られた正常ボランティアの片眼に、点眼麻酔後にソフトプロケラを装用する。検討項目は、視力、色覚、装用感及び羊膜厚で、羊膜厚が視力及び装用感に影響するかどうかについても検討する。視力については、裸眼遠見視力及び裸眼近見視力を装用前、装用30分後、装用60~90分後、脱装用30分以内で測定する。色覚については装用60~90分後にパネルD15で評価する。装用感については、羞明感、異物感、乾燥感、治療を必要とする疼痛、霧視の5項目についてリッカート尺度を使用したアンケートを行いスコアー化して評価する。羊膜厚は超音波パキメーターで測定する。以上の方法は、従来のプロケラを装用した前研究と同じ方法で行うので、ソフトプロケラ装用による本研究の結果と前回の従来のプロケラを装用した結果とを統計学的に比較する。【研究結果】ソフトプロケラの装用により視力は低下するが色覚は保たれる。視力低下の度合いは、羊膜の透明度に左右され、使用する羊膜のドナーによる異なる可能性が示唆された。従来のプロケラと比較して、装用感は向上している。
研究課題/領域番号:21931042, 研究期間(年度):2009
出典:研究課題「低刺激無縫合羊膜移植術(羊膜コンタクト)の開発と視機能及び装用感の臨床的評価」課題番号21931042(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21931042/)を加工して作成
一次資料へのリンクURLhttps://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=56322&item_no=1&attribute_id=26&file_no=1
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=21931042
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21931042/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)