タイトル(掲載誌)平成8(1996)年度 科学研究費補助金 奨励研究(A) 研究概要 = 1996 Research Project Summary
一般注記金沢大学医薬保健研究域薬学系
フェニルアラニン転移リボ核酸関連縮合三環系化合物のジムロ-ト型転位反応についてその様相を知るため,縮合三環の基本骨格を有する1-ベンジルワイについて7位に置換基を導入し,1.それぞれの基質について,メタノール中0.1モルナトリウムメトキシドにおける6位と7位の置換基が入れ替わる異性化反応速度を測定した結果,(1)7位置換基にメチルエステルやハロゲンを導入した場合,異性化反応は不可逆的に進行することが分かった.(2)異性化反応速度は,7位置換基の立体的要因よりも,むしろ電子的要因による影響が大きく,7位置換基としてアルキル基などよりも電子吸引性の大きいハロゲンなどの置換基を導入するほど反応速度は加速し,いわゆるハメット則に従うような傾向がみられることが分かった.2.一定の基質についてナトリウムメトキシド以外の以下の触媒について検討した結果,メタノール中,ヨウ化ナトリウム,チオ硫酸ナトリウム,酢酸ナトリウム,酢酸カリウム,テトラブチルアンモニウムアセテート,イミダゾール,ピリジン,トリエチルアミンを用いてみたが,異性化反応は起こらないことが分かった.以上の結果,フィニルアラニン転移リボ核酸関連縮合三環系化合物の異性化反応について,更なる触媒の検討はうまくいっていないものの,メタノール中ナトリウムメトキシドにおいてはこの異性化反応は,7位置換基によらず、かなり一般的であることが分かった.
研究課題/領域番号:08772013, 研究期間(年度):1996
出典:研究課題「転移リボ核酸関連縮合三環系化合物のジムロ-ト型転位反応」課題番号08772013(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-08772013/)を加工して作成
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=80251932
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-08772013/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)