タイトル(掲載誌)平成6(1994)年度 科学研究費補助金 奨励研究(A) 研究概要 = 1994 Research Project Summary
一般注記金沢大学医学部・附属病院・小児科
1.実施内容(1)ラットを用いた慢性心負荷モデルの作成;モノクロタリン投与による右室圧負荷、肺動脈弁閉鎖不全惹起による右室容量負荷、腹部大動脈-下大静脈吻合による両室容量負荷、大動脈縫縮による左室圧負荷および大動脈弁破壊による左室容量負荷モデルを作成した。(2)正常ラットおよび作成した負荷ラットを麻酔し人工呼吸器管理下に心拍数、血圧、両室収縮期および拡張期圧を測定した。その後、30〜40μCiの塩化タリウムを静注し約10〜15分後に脱結屠殺した。(3)心臓を摘出し心室中隔を含む左室と右室に分け重量を測定した後、ガンマウェルカウンターでradioactivityを測定した。2.結果(1)心筋重量の変化;右心室の重量/体重は正常コントロールに比し右室圧負荷、右室容量負荷および両室容量負荷モデルにおいて有意に造影した(p<0.01)。左心室重量/体重は左室圧負荷および左室容量負荷モデルで増加した(p<0.01)。左右心筋重量比はコントロールに比べ右室圧負荷(p<0.01)、右室容量負荷(p<0.01)および両室容量負荷モデル(p<0.05)において低下し、左室圧負荷および左室容量負荷モデルで増加した(p<0.01)。(2)心室圧の変化;右室収縮期圧は右室圧負荷(p<0.01)、右室容量負荷(p<0.01)および左室容量負荷モデル(p<0.05)で増加した。右室拡張期圧は、右室容量負荷モデルで増加した(p<0.01)。左室収縮期および拡張期圧はともに両室容量負荷、左室圧負荷および左室容量負荷モデルで増加した(p<0.01)。左右心室圧比は右室圧負荷および両室容量負荷モデルにおいて低下し(p<0.01)、左室圧負荷モデルで増加した(p<0.01)。(3)左右タリウム比は負荷の種類によらず左右心筋重量比と極めて良好に相関し(r=0.982,p<0.001)、圧負荷モデル群においてのみ左右心室圧比と良好に相関した(r=0.039,p<0.001)。3.知見 左右心筋重量比および圧負荷疾患における左右心室圧比の推定には、左右タリウム比を測定することが有用であると示唆された。
研究課題/領域番号:06857047, 研究期間(年度):1994
出典:研究課題「Thellium-201を用いた基礎的研究(心疾患モデルでの心筋重量比の推定)」課題番号06857047(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-06857047/)を加工して作成
一次資料へのリンクURLhttps://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=60059&item_no=1&attribute_id=26&file_no=1
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=10251919
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-06857047/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)