タイトル(掲載誌)平成5(1993)年度 科学研究費補助金 奨励研究(A) 研究概要 = 1993 Research Project Summary
一般注記金沢大学医学部附属病院
1,対象と方法. 雑種成犬にて右主気管支を使用した気管再建術を施行した。反転気管支群(8頭):右開胸にて上葉を切除,気管分岐部上3軟骨輪より上方の5軟骨輪の気管を切除した。中下葉分岐部直上にて中間気管支を切離,気管分岐部上の切離部を閉鎖後,主気管支を反転させ,気管と端々吻合した。中下葉支は左主気管支に側端吻合した。遊離気管支群(6頭):同様に右上葉と気管分岐部上5軟骨輪より上方の5軟骨輪の気管を切除した。右気管支を気管分岐部直下および中下葉支分岐部直上にて切離し,遊離気管支を作成,気管切除部位に間置した。中下葉支は気管分岐部に吻合した。両モデルにおいて有茎大網弁にて吻合部を被覆した。術後定期的に気管支鏡により吻合部,気管支上皮の観察を行い,またCarbon Particlesを気道に置き,10分ごとにその位置を観察し線毛運動を検討した。組織学的検討を光顕および走査電顕にて行った。2.結果.反転気管支群においては2頭で吻合部の肉芽が認められたが,全例生存した。気管支鏡的には7日目までは発赤腫脹が認められたが,3週後にはほぼ正常所見を呈していた。光顕,走査電顕では10日目では気管支上皮は脱落していたが,20日後には気管支上皮は再生し,1か月では走査電顕でも線毛が認められたが,線毛運動は消失していた。遊離気管支群においては間置気管支の虚血所見は著しく,正常所見になるには約5週間を要した。1例では上葉支断端が潰瘍状態となっていた。線毛運動は消失していた。
研究課題/領域番号:05770967, 研究期間(年度):1993
出典:研究課題「右主気管支による広範囲気管切除後の気管再建に関する基礎的研究」課題番号05770967(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-05770967/)を加工して作成
一次資料へのリンクURLhttps://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=60354&item_no=1&attribute_id=26&file_no=1
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=20210007
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-05770967/
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