土壌中の考古学的金属製品の腐食に関する調査(III)

• 資料種別: 文書・図像類
• タイトル: 土壌中の考古学的金属製品の腐食に関する調査(III)
• 著者・編者: 本田 卓; 山口 新吾
• 著者標目: 本田 卓; 山口 新吾
• 出版年月日等: 2003-01
• 出版年（W3CDTF）: 2003-01
• 並列タイトル等: Inspection about the corrosion of metallic archaeological artifacts in ground (III)
• タイトル（掲載誌）: JNC TJ8400 2003-012
• 本文の言語コード: jpn
• 対象利用者: 一般
• 一般注記: 青森県内6箇所の遺跡と出雲大社境内遺跡で出土した鉄遺物を調査し、約1,000年間にわたる土壌中での腐食量を求めた。鉄の残存状態や錆の厚さ、密度分布などの内部構造はX線CTで調べた。また、一部の試料については破壊検査を行い、メタルと錆の組成等に関して詳細な評価を行った。埋蔵環境に関しては、土壌抵抗率、酸化還元電位などの現地測定の他、採取したサンプルのイオン濃度などを分析した。調査した試料14点のうち、7点にメタルの残存が認められた。青森県内で出土した遺物は400$\sim$1,000年間の腐食量が1$\sim$4mm程度であると推定された。埋蔵環境はいずれも中性の酸化性雰囲気であり、遺物表面はゲーサイトとマグネタイトの2層皮膜で覆われていた。一方、出雲大社境内遺跡からは還元性雰囲気の粘土質土壌に730$\sim$750年間埋蔵されていたと推定される釿2点が出土し、その腐食量は0.5$\sim$2mmと少なかった。 また、横浜市で出土した約130年前の鋳鉄製ガス管の調査を実施した。調査はX線CTと破壊試験を実施し、土壌環境も測定した。埋蔵環境は溶存酸素濃度の低い弱酸性雰囲気であった。鋳鉄管は黒鉛化腐食も呈しており、最大腐食深さは約7mmであった。; The corrosion behaviors of iron-based archaeological remains, which were dug out in six relics in Aomori-ken and Izumotalsya-keidai-iseki, were analyzed mainly with using X-ray CT. Several samples were cut and investigated on the details of metals and oxide films. The soils were also analyzed on redox-potential, resistance, chemical contents, and others. The results indicate that metal remains in 7/14 samples. The corrosion amounts of objects of Aomori-ken were estimated to be from 1 to 4mm during 400 - 1000 years. The environments were supposed to be oxidizing. On the other hands, it is supposed that two objects in Izumotaisya-keidai-iseki were in a reducing condition. The corrosion amounts were 0.5 - 2 mm. Furthermore, the corrosion behavior of the cast gas-pipe, which had been buried for about 130 years, were evaluated. By analyzing analysis data of soil, the environment is estimated to be weak oxidizing, and the maximum graphitic corrosion depth was about 7mm.
• 一次資料へのリンクURL: /JNC-TJ8400-2003-012.pdf （fulltext）; https://jopss.jaea.go.jp/pdfdata/JNC-TJ8400-2003-012.pdf
• オンライン閲覧公開範囲: 限定公開
• 連携機関・データベース: 国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース（IRDB）（機関リポジトリ）; https://irdb.nii.ac.jp
• 提供元機関・データベース: 日本原子力研究開発機構 : JOPSS:JAEA Originated Papers Searching System

• 要約等: 青森県内6箇所の遺跡と出雲大社境内遺跡で出土した鉄遺物を調査し、約1,000年間にわたる土壌中での腐食量を求めた。鉄の残存状態や錆の厚さ、密度分布などの内部構造はX線CTで調べた。また、一部の試料については破壊検査を行い、メタルと錆の組成等に関して詳細な評価を行った。埋蔵環境に関しては、土壌抵抗率、...