並列タイトル等The Crystallization of Irradiated MOX Fuel
一般注記None
本報告書では、実溶解液を用いて行った2点の晶析試験の結果について以下のとおり報告する。照射MOX燃料を用いた溶解液を使用し、試験を2点行った。条件面では最初のMOX試験1では液の最終温度を10度に設定し、2度目のMOX試験2では0度とした。双方の試験において、UNHの晶析が28度付近ですぐに起こり、純粋硝酸ウラニル・硝酸溶液で行った晶析試験の結晶析出温度32度よりも低かった。これは、PuとFP不純物の存在の影響によるものと思われる。MOX試験2では、予想通りMOX試験1よりもUNHの結晶析出量が多かった。U収率(プロセスにおけるMOXフィード中のU合計に対する結晶中のUの割合)は、試験1では0.57、試験2では、0.68であった。UNH結晶中のPu同伴率(プロセスにおけるMOXフィード中のPu合計に対する 直接分析によって得られた結晶中のPuの割合)は、非常に低かった。3段の洗浄の後、最終生成結晶の数値は、MOX試験1では8.2E-04、MOX試験2では1.03E-03だった。水分を含んだ結晶中のU濃度は、MOX試験1と2で、似たような数値を示した。それぞれ、0.488g/gと0.484g/gであった。これは、純粋UNHの理論化学量論的数値の2\%-3\%以内であった。結晶の中のU濃度と純粋UNH中のU濃度は、MOX試験1と2で、かなり合致した数値となっており、ろ過後の結晶中には、液体がほとんど残っていないことを示している。しかしながら、UNH結晶から洗浄されたアクチニドとFP不純物の量は、ろ液の濃度や量を鑑みた場合、比較的高い値を示した。これは、結晶中の水分が希釈され取り除かれる代わりに、洗浄により、アクチニドとFPがUNH結晶から浸出したと考えられる。PuからのUNH結晶、主要なアクチニドやFPの不純物については、洗浄により、高い除染効率を達成できた。例えば、$^{241}$Am, $^{244}$Cm, $^{134/137}$Cs, $^{154/155}$Euの除染係数は、MOX試験1ではおよそ700から900、MOX試験2ではおよそ1200から2500であった。最終生成物の結晶のPuの除染係数は2つの試験で同様の数値で、MOX試験1、2双方とも700以下であった。MOX試験2では、Puの除染係数が、他のアクチニドや125Sbを除いたFPに比べかなり低く、Puの結晶同伴のメカニズムは他の元素のメカニズム
一次資料へのリンクURL/JNC-TJ8440-2002-006.pdf (fulltext)
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)
提供元機関・データベース日本原子力研究開発機構 : JOPSS:JAEA Originated Papers Searching System