一般注記1.目的 本調査は弾性波トモグラフィ調査技術開発の一環として、スパーカー振源を用いて深度1,000m程度までを対象とした弾性波トモグラフィデータを取得したものである。本調査の目的は、スパーカー振源を用いた弾性波トモグラフィの調査可能な範囲(深度と孔間距離)を検証するとともに、データ解析技術開発のための基礎的データを得ることである。本報告書は、これらの調査内容についてまとめたものである。2.方法 岐阜県瑞浪市明世町月吉にある核燃料サイクル開発機構東濃地科学センターの正馬様洞鉱業用地におけるMIU-1号孔及びMIU-2号孔を利用して、弾性波トモグラフィを実施した。MIU-2号孔には試錐孔内用振源であるスパーカーを降下し、MIU-1号孔には受振器として用いたハイドロフォンを降下して測定を行った。トモグラフィデータの取得は、2区間で行なった。まず、深度222.0から148.0mの区間にハイドロフォンを2.0m間隔で展開した。スパーカーによる発振は、272.0$\sim$200.0mの区間において2.0m間隔で発振を行った。次に、深度1,000$\sim$762.5mの区間にハイドロフォンを2.5m間隔で展開した。これに対応するスパーカー深度は1,000mから762.0mの区間であり、2m間隔で発振を行なった。 また、スパーカー振源を用いた弾性波トモグラフィの調査可能な範囲を検証する目的のもとに、ハイドロフォンを深度1,000.0$\sim$945.0m及び深度272.0$\sim$228.0mの2区間に展開して、重合試験を行った。これは、スパーカーの発振の回数を重ねることで、測定データのS/N比向上の効果を確認するものである。その結果、振源と受振器の距離が、およそ150m以上離れると、地震波形は不明瞭となり、スパーカーの発振回数を増やす必要があることが判明した。
一次資料へのリンクURL/JNC-TJ7420-99-019.pdf (fulltext)
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)
提供元機関・データベース日本原子力研究開発機構 : JOPSS:JAEA Originated Papers Searching System