並列タイトル等Natural analogue of interaction between bentonite and concrete
一般注記放射性廃棄物の地層処分では、廃棄体オーバーパックの周囲に緩衝材としてベントナイト系材料を用いる事が考えられているが、トンネル等の地中構造物の支保に使われるコンクリートと接触することによるベントナイトの劣化が懸念されている。本調査の目的は、天然環境で長期に共存していたベントナイトとコンクリートを調査することにより、両者の相互作用によるベントナイトおよびコンクリートの変質についての知見を取得することである。今年度は、平成10年度から開始した調査の1年目として、山形県西置賜郡小国町と飯豊町境界に位置し、ベントナイト鉱床を貫通して建設され、現在廃坑となっている国道113号線の宇津トンネルで試料採取を行い、ベントナイトとコンクリートの接触面について分析・調査を行った。この結果、建設終了から30年以上経過した状況で、ベントナイトのゼオライト化、イライト化といったものは観察されず、コンクリートから浸出したCaイオンによる接触部近傍数mmの範囲にNa型ベントナイトのCa型化の徴候を示すデータが得られた。また、コンクリートについては、接触部から20mm程度までの硫酸イオンの浸入が確認されたが、コンクリートの物理的な劣化は確認されなかった。
The objective of this research is to understand the long-term alteration processes of bentonite contacting with concrete under a repository condition for radioactive waste. The Uzu tunnel in yamagata prefecture in Japan, constructed during the term of December of 1963 to July 1967, was selected as an appropriate natural analogue: the tunnel wall was made of portland cement and which has been contacting with a bentonite bed during $\geqq$ 32 years. Sample analyses indicated that the original bentonite was Na-type and Ca$^{2+}$ proportion was increased between the bentonite layers in the range of a few millimeters from the contacting part. On the other hand, the increase of sulfur and the preparation of ettringite (3CaO $\cdot$ Al$_{2}$O$_{3}$ $\cdot$ 3CaSO$_{4}$ $\cdot$ 32H$_{2}$O) was recognized in the concrete within the depth approximately 20 mm from the contact.
一次資料へのリンクURL/JNC-TJ8400-99-043.pdf (fulltext)
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)
提供元機関・データベース日本原子力研究開発機構 : JOPSS:JAEA Originated Papers Searching System