並列タイトル等Study on thermal-hydraulic phenomena in porous media(Semiannual report 1997. Nov. to 1998.Mar.)
一般注記本研究では,高速炉の局所閉塞事故に関して,燃料ピン表面温度を決定づける閉塞物内の熱輸送現象を解明し,その評価手法を構築するため,ポーラス状閉塞物内部の熱流動場に関する実験研究を行う。本年度は全体計画3カ年の初年度にあたり,試験装置の概念構築および設計・製作・据付を行った。また,予備解析を行い,装置の設計に反映した。これらと並行して,可視化手法の確立を目的とした屈折率調整実験,簡易ループの設計・製作および実験を実施した。試験装置の概念構築および設計・製作では,試験体として大型高速炉とのレイノルズ数一致の考え方を基本に,中心集合体のうち向かい合う2つの内部サブチャンネルを抽出した20倍の拡大モデルを選択し,試験パラメータについて検討した。試験装置は筑波大学混相流実験室に設置した。多孔質状の閉塞を,パイレックスガラス球を流路に充填することで模擬し,その内部の流動場の可視化手法の確立を目的とした基礎実験を行った。光学測定(粒子画像流速測定法)を行う際に問題となる,測定部とその周りの物質との屈折率の違いを解決するため,作動流体としてヨウ化ナトリウム(NaI)水溶液を用いた。パイレックスガラスと屈折率が一致するNaI水溶液の濃度を調べ,56.4+-0.7wt\%であることが分かった。次に,1サブチャンネルに相当する透明アクリル製の簡易ループ試験装置を製作し,流速分布測定試験および流況可視化試験を行い,本可視化手法の有用性について調べた。その結果,球充填層局所内部の画像からは,定性的に妥当と考えられる閉塞部内部の流速ベクトル分布を得ることが出来た。NaI水溶液を作動流体とした本可視化手法は,球充填層内部の流況可視化に有効であることが確認された。
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一次資料へのリンクURL/PNC-TY9610-98-001.pdf (fulltext)
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)
提供元機関・データベース日本原子力研究開発機構 : JOPSS:JAEA Originated Papers Searching System