一般注記本報告書は,動力炉・核燃料開発事業団中部事業所ご発注の「我が国の地質環境単元に関する地質学的調査」の結果をとりまとめたものである。地質学的調査は,主として地質学の分野で蓄積された図幅や各種文献に対する調査研究により,我が国の地質環境の適性評価や処分システムの性能評価に資するべきデータを整備することを目的として,実施されている。昭和63年度は,地質図の判続等により岩体の空間的拡がりを把握するための調査を行った。本年度調査は,既存文献の調査研究により,地層および地下水の地球化学的特性を把握するために実施したものである。本調査は,埼玉大学の関陽太郎教授が収集整理された約3000件の地下水に関する文献のうち,1980年までの文献でAランクに判定されている351文献について,地球化学的データの整理や地下水の地球化学的特性と母岩との関係の整理を行ったものである。調査の結果,水質分析データが当初の想定を大きく上回り,11,000件にも達した。このため,むしろデータ整理や処理が重要であると考え,事業所と協議の上データベース作成を主眼に調査を進めた。なお,データベースの作成に際しては,様々な観点からデータ処理ができるように努めた。調査結果については,4章の地下水の水質で若干の検討を行ったが,岩体毎の試料数のばらつきや,温・鉱泉や海水等の影響の評価など今後の検討課題が多く残された。調査の実施に際しては,動力炉・核燃料開発事業団中部事業所環境地質課の関係各位には,種々の御助言や御指導を賜った。ここに記して謝意を表する次第である。
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一次資料へのリンクURL/PNC-TJ7308-90-001.pdf (fulltext)
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)
提供元機関・データベース日本原子力研究開発機構 : JOPSS:JAEA Originated Papers Searching System