一般注記RapsodiePNC-4(1)、(2)、(3)は、「もんじゅ」型燃料の高燃焼度時の照射挙動を把握するため、仏国の高速実験炉Rapsodie炉で照射された。仏国から返送された燃料ピンは、K09ピン(ペレット最大燃焼度約128,000MWD/MTM)及びK01、K07、K10ピン(同79,000MWD/MTM)の計4本である。照射燃料試験室(AGS)では、これらの燃料ピンを対象に破壊試験を実施した。試験項目は、金相試験(燃料組織観察、FCCI観察)、被覆管硬さ測定、被覆管密度測定及び燃焼率測定である。試験により以下の結果が得られた。(1)燃料組織は、各燃料ピンとも径方向中央部に中心空孔が観察され、その外側方向に柱状晶領域、FPガスバルブ領域、高密度化領域、黒色リング領域があり、最外周部には不変化領域が存在する。これらの各領域の径寸法は、線出力の増大により増加する傾向にある。(2)FCCIは、試験を実施したK07ピン及びK10ピンで粒界腐食及び全面腐食として観察され、最大腐食量は約50$\mu$m(全面腐食と粒界腐食の複合型)であった。(3)被覆管硬さ測定値は、中性子照射量(約4$\times$10E22n/cm$^{2}$以上)に依存せず照射温度との間に550$^{\circ}C$に屈曲点を持つ直線で近似される良い相関が得られた。変化の割合は550$^{\circ}C$以下で-0.8(HV500/$^{\circ}C$)であり、550$^{\circ}C$以上で-0.06(HV500/$^{\circ}C$)であった。(4)被覆管密度測定の結果、K07ピンで最大0.40\%の密度変化が得られた。(5)燃焼率測定試験の結果、K07ピンの軸方向燃料中心位置で8.74atom\%(80,200MWd/MTM)の燃焼率があった。
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一次資料へのリンクURL/PNC-TN9410-86-135.pdf (fulltext)
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)
提供元機関・データベース日本原子力研究開発機構 : JOPSS:JAEA Originated Papers Searching System