一般注記「常陽」MK―II炉心で,最高燃焼度34$\times$10$\times$20captures/cm$\times$3(最高照射量$\sim$2$\times$10$\times$22n/cm$\times$2)まで使用された制御棒(MCR006)について,B/4Cペレット,被覆管,ダッシュラム及び接続管の外観検査,寸法検査,熱伝導率測定及び組織観察を行った。この結果,下記のことが明らかになった。1)燃焼度が7$\times$10$\times$20captures/cm$\times$3を超えるとBCは熱衝撃に伴うき裂が成長し,破壊する。また,この破壊に伴って,被覆管内でペレット片の移動が起きた。2)ペレットのスエリング及びペレット片の移動に伴うACMIが認められた。このACMIの生じた被覆管の歪はオーバリティーの最大部でも0.2\%を超えない。3)3Cペレットのスエリングは,燃焼度が34$\times$10$\times$20captures/cm$\times$3(照射温度750$\sim$850$^{\circ}C$)で0.7\%であり,MK―I炉心におけるB/4Cのスエリング挙動から予想されたスエリング量と一致した。4)ダッシュラムのスエリングは0.1\%であり,MK―I炉心で照射されたラッピングワイヤ(溶体化処理材)のスエリング量と一致した。5)接続管の硬度測定からはサーマルストライピングに影響する制御棒上部における温度変動の可能性は検知できなかった。6)B/4Cペレットの熱伝導率は燃焼度が5$\times$10$\times$20captures/cm$\times$3でO.Olca-/cm・sec・$^{\circ}C$(室温)となり未照射材の熱伝導率(0.063ca-/cm・sec・$^{\circ}C$)の約1/6に減少した。また,熱伝導率の温度依存性は未照射材に比べて小さくなる。
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一次資料へのリンクURL/PNC-TN9410-85-136.pdf (fulltext)
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)
提供元機関・データベース日本原子力研究開発機構 : JOPSS:JAEA Originated Papers Searching System