一般注記「常陽」の性能試験はプラントの諸機器の据付後に行われた総合機能試験に引き続いて行われ,臨界試験,低出力試験および出力上昇試験の3段階にわたって炉心及びプラントの性能を確認し,原子炉が定格出力に於いて安全かつ十分な運転性能をもつことを実証するものである。臨界試験に於いては,炉心燃料の装荷から始まる臨界近接試験と出力上昇のための余剰反応度を持つ初期炉心の構成までを含む。引き続いて行なわれる低出力試験に於いては,制御棒特性,出力較正,反応率分布,および反応度係数等の炉物理試験の外に,炉心流量分布測定,炉雑音試験等についても試験を行ない,さらに炉心まわりについて遮蔽性能についても試験する。出力上昇試験に於いては,原子炉出力の各段階に於いて,プラントの核的・熱的特性,放射線遮蔽特性について測定し,またプラントの小外乱に対する安定性試験,あるいは炉雑音,パイルオシレータ試験を行ない,またポンプトリップ・電源喪失等の異常時の過渡特性についても試験を行ない,原子炉が安全に停止するための崩壊熱除去試験も行なう。本試験計画資料は,その計画段階に於いて,動燃事業団FBR開発本部の「性能試験専門委員会」で技術的検討が行なわれたもので,関連する試験項目毎にまとめられたものを集大成したものである。
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一次資料へのリンクURL/PNC-TN908-78-04.pdf (fulltext)
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)
提供元機関・データベース日本原子力研究開発機構 : JOPSS:JAEA Originated Papers Searching System