タイトル（掲載誌）Technical Report of National Aerospace Laboratory TR-686T
一般注記USB方式STOL機の高揚力システムに於いては,低速STOL性能に要求される高揚力を得るため,推進用エンジンノズルを大きな縦横比の出口形状にしたり,ノズル上面のキックダウン角を大きくとる等のデザインにして,コアンダ効果を促進させる設計にすることが有利であるが,このような低速領域で適したノズルデザインは一般に巡航時にはナセル抵抗やノズル上面のボートティル剥離による抗力増加で,巡航性能のペナルティをもたらす。巡航及び離着陸の両形態でのデザイン要求を満足させるために,離着陸時用の付着装置として,米国ボーイング社の開発したボルテックス・ジェネレータ等を付ける対策がとられているが,この方式は,それに因る騒音の発生増加,推力損失及び格納のための機構の複雑さといった問題点が指摘されている。かかる問題点に対処するため,格納を必要とせず又,騒音面での要求をみたし,高揚力の増加をもたらす付着装置として,ボルテックス・ジェネレータ方式に代わる一つの解としてサイドフェンス方式を提案し,その研究開発を行なってきた。本研究に於いては,高揚力システム部分模型に因る基礎スタティック試験及びSTOL実験機の8％スケール半裁模型による風胴試験等から,サイドフェンス方式高揚力システムの空力特性について議論し,その有用性を示した。
The fundamental aspects concerning the effect of side fences on powered lift augmentation for the external upper surface blowing propulsive-lift configuration, as ascertained by wind tunnel experiment, are presented in this paper. From the comparisons of aerodynamic performances we have made of configurations using side fences and of those using either vortex generators or using no special devices, we conclude that the USB propulsive-lift concept using side fences for enhancement of engine exhaust flow attachment has promising potential for attaining very high and efficient powered lift performances.
資料番号: NALTR0686000
レポート番号: NAL TR-686T
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連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース（IRDB）（機関リポジトリ）
提供元機関・データベース宇宙航空研究開発機構 : 宇宙航空研究開発機構リポジトリ