タイトル(掲載誌)CEReS環境リモートセンシングシンポジウム資料集 = Proceedings of the CEReS symposium on environmental remote sensing
一般注記type:text
[概要] 鹿児島大学黄砂研究グループでは、北東アジアにおける地上と衛星からの黄砂共同観測を中国長春の東北師範大学環境科学院とモンゴル気象水文研究所の研究者と協力して進めている。2004年までの結果は、Proc.CEReS Symp., Feb. 2005, 136-141などで報告した。2005年春季も長春・ウランバートル・ゴビ砂漠南部のデータが得られた。http://ese.mech.kagoshima-u.ac.jp/adust/ad2005/ad05-top.htmで概要を公開し、3rd Sandstorm Workshop, Huhhot, 2005で解析結果の速報を行った。薄い黄砂状態と曇天の区別の方法は、現地情報を踏まえ更に検討を要する。昼夜を通しての1時間毎のデータから夜の分をファイルサイズで区別して分離するには、ストロボOFFにする必要がある。また、膨大な画像データの管理ではファイル名に年月日時を用い、分秒は省略しているが、それにはデジタルカメラ内蔵時計の遅進も考慮して毎正時を数分程度過ぎるよう撮影時刻の設定をすべきである。自動観測を効率的に行うには、これらの点を含めた詳細正確な初期設定が重要である。ノア画像受信が不調な時の代替データの利用も今後考えたい。なお、上記2005年黄砂のサイトでは3年ぶりの11月黄砂の随時撮影結果などを公開している。鹿大噴煙研究グループでは桜島噴煙の多点観測に加え、薩摩硫黄島火山の島内3kmからのウェブカメラ自動観測と諏訪之瀬島火山の北東25kmの中之島からのネットワークカメラ自動観測を近赤外モードで行っている。2005年8月からは、近赤外カメラによる随時撮影によって、活溌な諏訪之瀬島噴火に対応している。また、フィリピン火山地震研究所と共同でマヨン火山の可視・近赤外自動観測も行っている。これらは火山噴煙の映像データベース http://arist.edu.kagoshima-u.ac.jp/volc/で公開している。火山噴煙の近赤外観測の方法と利点はProc.CEReS Symp.,Dec. 2003, 187- 196にまとめた。噴煙遠望観測だけでなく、近赤外撮影は航空機からの広域撮影・山頂展望撮影・地表の植生状態把握などに非常に有効な場合が多い。地表の広域画像は、SiPSEによる可視・近赤外の3D衛星画像と対比される。しかし、混合層内外の大気エアロゾル状態によって、近赤外撮影の威力がそれほど発揮されない場合がある。大気エアロゾル状態と近赤外撮影の有効性についての理論的実践的検討を進める必要がある。
一次資料へのリンクURLhttps://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/102945/BA64563608-8-P093.pdf
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)