一般注記平成13年度~平成15年度科学研究費補助金(基礎研究(C)(2))研究成果報告書
研究種目:基盤研究(C) 研究種目コード:320
研究課題番号:13671216
審査分野:一般 区分コード:03
本研究は、敗血症や全身性炎症反応症候群(SIRS)の病態に重要な役割を演じているサイトカインを血中から選択的に除去できる吸着剤を開発し、敗血症性ショックや重症SIRSに続発する多臓器不全を予防あるいは治療することを目的としている。平成14年までの研究で、各種吸着剤のサイトカイン吸着能を検討したところ、透析患者のアミロイドーシスの治療に用いられているβ2-マイクログロブリン吸着カラム(リクセル)と、自己免疫疾患の治療を目的に現在臨床治験が行われているCF-Xが、高率に各種のサイトカインを吸着することが判明した。そして、CF-XにMPCをコーティングした新しい吸着カラム(MPC-FX)を開発した。その結果サイトカイン吸着能を保ったままγ-グロブリン吸着能を抑えることが可能であり、MPC-FXを用いて新しいサイトカイン吸着カラムを開発できることが明らかになった。平成15年度は、このMPC-FXを用いた動物実験を行う予定であったが、共同研究を行っていた宇部高分子研究所の方針で、血液浄化関連の事業を縮小することが決定され、共同研究を続けることが困難となりMPC-FXを入手できなくなった。そこでこれに代わる新しいサイトカイン吸着カラムとして、東レ株式会社と共同で新しい吸着剤T-SAAFを開発することとなった。T-SAAFは、エンドトキシン吸着カラムに使用されているポリスチレンファイバーに化学修飾した吸着剤であり、グラム陽性菌の外毒素であるスーパー抗原を吸着除去するために作成された吸着剤である。本吸着剤を用いてin vitroで吸着実験を行ったところ、TNF-α以外のIL-1β,IL-6,IL-8,IL-10を高率に吸着することが判明した。....
別刷論文p.11以降削除
一次資料へのリンクURLhttps://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/900040144/13671216.pdf
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)