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【書評】
本書改訂第3版は2012~18年の303文献が採用された.「Minds診療ガイドライン作成マニュアル2017」を参照し,重要臨床課題をclinical question(CQ)として設定し,CQに対する推奨文を作成している.CQは「取り上げるべき重要臨床課題に基づいて,診療ガイドラインで答えるべき疑問の構成要素を抽出し,ひとつの疑問文で表現したもの」と定義される.一方,外反母趾の一般的知識や比較研究とはならない疫学や病態の知識はbackground question(BQ)として記述され,CQと明確に分けて記述された.これが,第2版から大きく改訂された点である.もう一つの特徴は,第2版以降ランダム化比較試験(RCT)の論文が増えたことで,第2章までにはほとんどなかった術式間の比較について検討していることである.
章立ては,「第1章 疫学」,「第2章 病態」,「第3章 診断」,「第4章 保存療法」,「第5章 手術療法」で,第5章は術式別の6項目で構成されている.第1~3章にCQはなく,この領域はエビデンスレベルの高いデータ採集がむずかしいことを反映したものといえる.
本書改訂第3版の特徴である新たな8つのCQに注目した.「第4章 保存療法」のCQには,① 運動療法,② 装具療法の二つが設定された.保存療法の有用性評価には,益:疼痛低下,臨床評価スコア改善,変形矯正,進行予防,害:合併症,コストの6つのアウトカムが重要事項として設定された.運動療法で採用されたRCTは2編で,いずれも装具療法を併用した効果の評価で,運動療法単独による変形の矯正効果については明らかではない.除痛効果についても,運動療法単独での効果は明らかでない.したがって,軽度から中等度の外反母趾に対する運動療法による変形矯正効果と疼痛改善効果は,装具療法と併用することで期待できるとして推奨度2となった.装具療法で採用されたのはRCT 1編,前向き介入研究1編で,装具療法の除痛効果はほかの保存療法(靴指導,運動療法,フットケア)と併用することで得られるが,装具療法単独による除痛効果については推奨度2となった.変形矯正効果についてはRCT 1編,前向き介入研究1編を採用し,装具療法に運動療法を併用することで変形矯正効果がある可能性はあるが,効果の持続期間は不明で推奨度2となった.
第5章の「遠位骨切り」のCQは「どのような術式が推奨されるか」に設定され,4つのRCTが該当した.手術療法の有用性評価のために,益:疼痛低下,主観的評価改善,臨床評価スコア改善,変形矯正,害:合併症とした.軽度から中等度外反母趾に対するchevron法とほかの遠位骨切り術の比較で,術式間の疼痛と臨床成績改善には差がなく,変形矯正効果もほぼ同等で推奨度1とされた.経皮的手術(最小侵襲手術)は,メタ解析の結果でも疼痛低下と変形矯正には有意差はなく,推奨度2とされた.内固定法は,吸収ピンや金属ねじの固定法の違いで有意差はないとして奨度1とされた.
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- 資料種別
- 図書
- ISBN
- 978-4-524-23412-7
- タイトル
- タイトルよみ
- ガイハン ボシ シンリョウ ガイドライン
- 巻次・部編番号
- 2022
- 著者・編者
- 日本整形外科学会, 日本足の外科学会 監修日本整形外科学会診療ガイドライン委員会, 外反母趾診療ガイドライン策定委員会 編集
- 出版事項
- 出版年月日等
- 2022.6
- 出版年(W3CDTF)
- 2022